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【賃貸 vs 戸建て】徹底比較!子育てファミリーに最適な住宅は?メリット・デメリットを本音解説

作成者: KIDSKI STYLE編集部|2025/6/2

※写真はイメージ(Adobe Stock/kapinon)

子どもの成長にあわせて「そろそろマイホームが欲しい」と考えてはいるものの、「住宅ローンの負担や立地の不安から、賃貸の方がいいかも?」と迷う子育て世帯も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、子育てファミリーが「後悔しない住宅選び」をするために、賃貸と戸建ての比較やメリット・デメリットをご紹介します。費用・環境・将来性の3つの視点から、子育て世帯に最適な選択を導くヒントをお届けします。

【徹底比較】賃貸 vs 戸建て|子育て世帯にとっての違いは?

さっそく賃貸と戸建てについて、メリット・デメリットをご紹介します。子育て世帯の目線で比較してみましょう。

賃貸のメリット

※写真はイメージ(Adobe Stock/naka)

賃貸のメリットには、以下のようなものが挙げられます。

柔軟な住み替えが可能

ライフステージの変化に応じて、スムーズに引っ越しできるのは賃貸の最大のメリットといえるでしょう。例えば、子どもの成長に合わせて「学区を意識した引っ越し」や「職場の近くへ引っ越し」など、家族に合った場所へ住み替える柔軟性が賃貸にはあります。転勤が多い方や先の見通しが立てづらい世帯にもおすすめです。

初期費用が抑えられる

戸建ての購入時は頭金などまとまった資金が必要ですが、賃貸では敷金・礼金・前家賃など合計で数十万円程度で済むケースが多く、まとまった資金を用意しにくい共働き子育て世帯にとってハードルが低めといえるでしょう。

修繕・メンテナンスの手間が少ない

賃貸住宅では、水回りの不具合や外壁の補修などのメンテナンスは原則オーナーである大家さん側の責任となります。日々の生活で発生するトラブルに対して自分たちで手配・費用負担する必要がないため、忙しい子育て世帯にはありがたいポイントです。

駅近・便利な立地が多い

賃貸物件は、都市部や駅近エリアで充実しており、通勤・通園・通学の利便性を重視したい世帯には魅力的です。日常の買い物や病院、保育園へのアクセスも良く、子どもとの外出が多い子育て世帯にとって負担が少ない住環境が得られるでしょう。

賃貸のデメリット

賃貸のデメリットには、以下のようなものが挙げられます。

手狭になりやすい

賃貸では間取りの選択肢が限られるため、子どもの成長に伴ってものが増えたり、遊ぶスペースが足りなくなるといった問題が出てくるかもしれません。収納不足や狭さによるストレスが増し、「そろそろ引っ越したい」と感じる要因になることもあるようです。

騒音に気を遣う

賃貸の集合住宅では隣室や上下階への音の配慮が不可欠です。小さな子どもの泣き声や走り回る音など、家族の自然な生活音でもトラブルの原因になることがあるため、日々の精神的な負担になりやすいといえるでしょう。

自由度が低い

賃貸では、リノベーションや内装変更、収納スペースの拡張といった住まいのカスタマイズは基本的に制限されます。「もっと家事しやすく動線を変えたい」「子ども専用の収納を増やしたい」といったニーズに対応しづらい点があります。

将来的に資産にならない

長期間家賃を支払い続けても、その住まいは自分のものになりません。退職後も家賃が発生し続けるため、将来の住まいへの不安や資金負担がついて回る可能性があるでしょう。

戸建てのメリット

※写真はイメージ(Adobe Stock/naka)

戸建てのメリットには、以下のようなものが挙げられます。

生活音のストレスが少ない

隣の部屋との壁を共有しない一戸建てなら、子どもの泣き声や足音に過剰に気を遣う必要がありません。家の中でのびのび遊ばせたり、ピアノや習い事の練習も気兼ねなくできます。精神的な安心感は、暮らしやすさに大きな影響を与えるでしょう。

広い間取り&収納を確保できる

子育て世帯向けの戸建てでは、広い間取りや大容量収納を実現しやすく、プレイルームやファミリークロークなど、子育てを見据えた空間設計が可能です。家族構成の変化にも柔軟に対応できるでしょう。

カスタマイズの自由度が高い

注文住宅の戸建てなら、自分たちの生活スタイルに合わせて間取りや内装を一から設計できます。「家事動線をスムーズに」「子ども部屋を将来仕切れるように」など、将来を見据えた住まいづくりが可能です。

長期的に見れば資産に

住宅ローン完済後は住居費の負担がなくなり、将来的には「資産」として売却・賃貸・相続などの選択肢が持てます。持ち家は老後の住まいの安定や、相続資産としても価値があるでしょう。

戸建てのデメリット

戸建てのデメリットには、以下のようなものが挙げられます。

初期費用と維持費が高い

住宅ローンの頭金・登記費用・固定資産税・修繕費など、入居後も継続的な費用負担があります。家計に余裕がないと、ローン返済と教育費の両立が厳しくなることもあるかもしれません。

立地の選択肢が限られる

戸建ては土地が必要な分、都市部では高額で手が出しにくく、郊外や駅から離れた立地に限定される場合もあります。通勤・通学・生活利便性とのバランスで悩む方もいるようです。

環境が固定される

一度家を建てると、簡単には引っ越せません。近隣の騒音や治安、学校や医療機関の質に不満が出ても、賃貸のような柔軟な住み替えは難しいでしょう。

メンテナンスの手間がかかる

屋根や外壁の塗装、水回りの設備交換など、10〜15年単位での修繕が必須です。定期的なメンテナンスを自分たちで手配・費用負担しなければならず、時間とお金の管理が求められます。

賃貸は「今の柔軟な暮らしやすさ」、戸建ては「将来の安心と理想の住まい」を重視したい子育て世帯に向いているといえるでしょう。

どちらが良いという正解はなく、家族の価値観・ライフプラン・子育てスタイルに合った選択が最も後悔のない住宅選びにつながります。

【診断】こんな子育てファミリーは「戸建て向き」or「賃貸向き」!

賃貸と戸建てのメリット・デメリットをご紹介しましたが、「結局自分たち家族にとって、賃貸と戸建てどちらが向いているのだろう」と感じている方もいるでしょう。

ここからは、「賃貸に向いているファミリー」「戸建てに向いているファミリー」をそれぞれご紹介します。

賃貸が向いている子育てファミリー

賃貸に向いているファミリーの特徴は、以下の通りです。

仕事の転勤や転居の可能性がある

仕事の都合で転勤や職場の異動がある子育て世帯では、将来的に住み替えが必要になるケースも少なくありません。賃貸なら契約更新や解約が比較的スムーズで、状況に応じた柔軟な移動が可能です。持ち家のように「売る」「貸す」といった手間もないため、フットワークの軽さを重視する家族には向いているといえるでしょう。

初期費用を抑えたい/ローンが不安

住宅購入には頭金や諸費用を含めて数百万円単位の初期費用がかかることもあります。一方賃貸では、敷金・礼金・前家賃程度で入居が可能です。教育費や生活費などにコストがかかる子育て期には、家計に無理のない選択が重要です。ローンを抱えることに不安がある子育て世帯にとっても、金銭面での安心感が得られるでしょう。

子どもがまだ小さくライフスタイルが変わりやすい

※写真はイメージ(Adobe Stock/ponta1414)

育児スタイルや家族構成、保育園・幼稚園の選び方など、子どもが小さいうちは生活が大きく変化しやすい時期です。住まいに求める条件も変わりやすく、「一度住んでみて合わなかったら引っ越す」という選択ができるのも賃貸ならではの魅力です。まずは試しに住んでみたいという子育て世帯にもぴったりです。

駅近や利便性を重視したい

都市部の駅チカ物件や商業施設の近くなど、利便性に優れたエリアには賃貸物件が豊富です。共働きで通勤・保育園の送迎がある世帯や、日々の買い物・病院通いを重視したい方にとって、暮らしの「便利さ」はとても大切です。こうした利便性を確保したい場合は、戸建てよりも賃貸の方が現実的な選択になることが多いといえます。

戸建てが向いている子育てファミリー

戸建てに向いているファミリーの特徴は、以下の通りです。

騒音を気にせずのびのび子育てしたい

子どもが家の中を走り回ったり、泣いたり、大きな声で遊んだりするのは自然なことでしょう。しかし、集合住宅では隣人や上下階への配慮が欠かせず、ストレスを感じやすいのが現実です。戸建てであれば、そうした生活音によるトラブルのリスクが少なく、子どもものびのびと育ち、親も気持ちに余裕を持てるでしょう。

子どもの成長に合わせて広さ・動線を確保したい

戸建てでは、広い間取りや収納、生活動線を意識した設計が可能です。たとえば、将来子ども部屋を分けられるようにしたり、ファミリークロークを設けて衣類や学用品を整理しやすくするなど、家族の成長と共に変化するニーズに柔軟に対応できることが多いでしょう。リビング学習スペースなども設計に盛り込みやすいようです。

長期的に地域に根ざした暮らしを考えている

地元の学校に通わせたい、地域とのつながりを大切にしたいと考えているご家庭には戸建てがおすすめです。マイホームは「その土地に根を下ろす」という選択です。近所付き合いや自治会との関係づくりも含めて、安定した生活環境を築きたいと考える方には最適といえるでしょう。

自分の理想の住まいを実現したい

注文住宅であれば、間取り・設備・内装などすべて自分たちの希望に合わせた家づくりが可能です。「家事が楽になる動線」「子どもの様子が見えるキッチン」「将来を見越した二世帯住宅」など、理想のライフスタイルをカタチにできる自由度の高さは、戸建てならではの魅力です。子育ても暮らしも快適にしたいという想いを実現できるでしょう。

住宅選びで迷ったときの進め方

住宅選びでは、さまざまなポイントで悩むことがあるでしょう。住宅選びで迷ったときは、以下の5つのステップで進めてみるといいかもしれません。

1.【まず整理】家族にとって何が最優先かを明確にする

住宅選びでまず大切なのは、「何を一番大切にしたいか」を家族全員で共有することです。

例えば以下のような視点で、話し合ってみるといいでしょう。

  • 通勤・通園の利便性
  • 子育てしやすい安全な環境
  • 家計への負担
  • 教育施設の近さ
  • 将来的な住み替えや資産性

これらを一覧にして「優先順位をつけていく」と、選択肢が自然と絞られていきます。

具体的には、「毎日の送り迎えが大変だから、通園・通学のしやすさを最優先したい」という場合には、駅近や利便性重視の賃貸が現実的でしょう。一方、「子どもをのびのび育てたい」「住まいを資産にしたい」という場合には、広さが確保できる郊外の戸建ても有力候補になります。

2.【収支シミュレーション】ライフプランに合わせてお金を見える化

住宅選びは、「人生で一番大きな金額の決断」でもあります。購入・賃貸のどちらを選ぶにしても、長期的な収支シミュレーションは必須です。

購入の場合

※写真はイメージ(Adobe Stock/Tierney)

購入の場合は、以下のお金のことを検討しましょう。

  • 頭金やローン返済額
  • 固定資産税や火災保険
  • 外壁・屋根などの修繕費

毎月の住宅ローン返済だけでなく、数十年にわたるランニングコストを見据える必要があります。

賃貸の場合

賃貸の場合は、以下のお金のことを検討しましょう。

  • 初期費用(敷金・礼金・仲介料など)

賃貸では初期費用が少額で済む反面、家賃を老後まで払い続ける前提で生涯コストを見積もることが大切です。

家計への影響を正確に把握するには、無料のライフプランシミュレーションツールやファイナンシャルプランナー(FP)の相談も活用すると安心です。「住宅にいくらかけられるか」だけでなく、「教育資金・老後資金とのバランス」まで含めて考えましょう。

3.【現地比較】賃貸も戸建ても「実際に見に行く」ことが大事

インターネットの情報や資料だけで判断せず、必ず現地を訪れて「自分の目で見る」ことが重要です。賃貸の内見・戸建てのモデルハウス見学、どちらも複数回訪れるのがいいでしょう。

なお、現地を見に行く際のチェックポイントは、以下の通りです。

収納の広さや数

子ども用品・季節物を十分に収納できる量かをチェックしましょう。

家事動線や生活動線

洗面所とキッチンの動きやすさや、子どもの様子を見ながら家事ができるかどうかなどをチェックしましょう。

音の響き方

生活音が響くかどうかもチェックすべきポイントです。鉄筋コンクリート造だと比較的防音性が高いため、建物の構造にも注目しましょう。

日当たり・風通し

特に子ども部屋やリビングの明るさや風通しの良さをチェックしておきましょう。

周辺環境

公園・保育園・学校の距離や雰囲気をチェックしましょう。

複数回行く場合は平日と休日、昼と夜など条件を変えて訪れておくと、実際の生活感がよりリアルに見えてくるでしょう。

4.【期間で選ぶ】「今の暮らし」か「将来の暮らし」かで判断する

住宅選びでは、「いつまでそこで暮らすのか?」という時間軸で考える視点もとても重要です。迷っている場合は、期間で判断するのもいいでしょう。

具体的には、賃貸の場合、今の生活に合った家を、必要な期間だけ借りることができるので、家族構成の変化や転勤にも柔軟に対応することができます。そのため、乳幼児期〜小学校低学年までを「一時的に賃貸」としている子育て世帯も増えているようです。

一方、戸建ての場合は将来を見据えて安心できる住まいを構えることができます。また、住宅ローンを返済し終えた後は住居費が軽減されます。そのため、長期的に「資産形成」「のびのび子育て」「定住志向」を重視するなら戸建ての方が合っているといえるでしょう。

5.【決め手がない時】プロに相談するのも選択肢

住宅に関する情報は膨大で、比較・検討だけで疲れてしまうこともあるかもしれません。そんなときは、信頼できる第三者の視点を借りるのが有効です。

具体的な相談先としては、地域情報に詳しい不動産会社や住宅メーカーの営業担当者、住宅購入に特化したファイナンシャルプランナーなどが挙げられます。

「どの選択が自分たちの生活に合っているか」「将来にわたって無理がないか」を判断するには、感情より数字・事実ベースでの検討がカギです。

複数社の提案を比較する際には、「要望シート」や「優先項目リスト」を用意しておくと、ブレずに相談が進められるでしょう。

子育て世帯の住宅選びで重視すべきチェックポイント

子どもと安心・快適に暮らすためには、物件そのものの条件だけでなく、周辺環境や生活インフラも含めた「トータルな住環境」をチェックすることが重要です。

以下のポイントを意識して比較・検討すると、自分たち家族に合った住まいが見つけやすくなります。

学区・保育園・公園・病院など子育てしやすい周辺環境

※写真はイメージ(Adobe Stock/buritora)

毎日の生活に直結する「子育て環境」は最重要ポイントです。

徒歩圏に保育園や小学校、子どもが遊べる公園、小児科・病院が揃っているかは、日々の安心と利便性に直結します。

また、学区によって教育方針や雰囲気が異なるため、「どんな学校に通わせたいか」も考慮しておくといいでしょう。

防音・断熱・バリアフリーなど住宅性能

子どもがいると、どうしても走り回ったり泣いたりと生活音が大きくなりがちです。そのため、防音性や断熱性の高い住宅性能があると、近隣への配慮や快適さが格段に変わります。
また、バリアフリー設計や段差の少ない間取りは、ケガの防止や将来の安心にもつながるでしょう。

収納・家事動線・セキュリティなど、日常生活の快適さ

子育て中はものが増えやすく、収納スペースの多さや使いやすさが暮らしやすさを左右します。

また、洗濯・調理・掃除などの家事動線がスムーズだと、毎日の負担も軽減されて時短につながるでしょう。

そのほかにも、防犯設備や玄関の死角の有無など、子どもの安全を守るためのセキュリティ面も見逃せないポイントといえます。

地域の子育て支援制度や助成金の有無

自治体によっては、子育て支援サービスや住宅取得に関する助成制度が充実している地域もあります。

例えば、児童手当の上乗せ、医療費助成、ベビーシッター補助、引っ越し・住宅購入への補助金など、金銭的な支援によって家計の負担を軽減することができるでしょう。

住むエリアによって得られる支援が異なるため、物件選びとあわせて地域の制度も必ずチェックしましょう。

子育て世帯が後悔しない住宅選びとは?

※写真はイメージ(Adobe Stock/maroke)

今回の記事では、子育て世帯が「後悔しない住宅選び」をするために、賃貸と戸建ての比較やメリット・デメリットをご紹介しました。子育て世帯の住宅選びにおいて、費用・環境・将来性の3つの視点が重要です。

子育て家庭にとっての“理想の住まい”は、家庭の価値観やライフステージによって変わっていくものです。

焦らず、「今」と「これから」の両方に目を向けて、家族全員が笑顔で暮らせる住まいを見つけましょう。必要に応じて、専門家への相談や現地見学も取り入れて、納得のいく選択をしましょう。

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