赤ちゃんの髪の毛が伸びてきたけど、いつ・どうやって切るのか悩んでいるママやパパもいるでしょう。
「自宅で切るべき?美容室に行ったほうがいい?」「泣いたらどうしよう…」と、なかなか踏み出せない場合もあるかもしれません。
今回の記事では、赤ちゃんのヘアカットのベストタイミングや、自宅・美容室の選び方、準備するもの、安全にカットする方法など、初めてでも安心して挑戦できるポイントを詳しくご紹介します。
赤ちゃんの髪の毛の長さや量は個人差が大きいため、ヘアカットを始める時期に、明確な「〇ヶ月からOK」というルールはありません。ただし、以下のポイントがヘアカットの目安になるといわれています。
※写真はイメージ(Adobe Stock/Hanasaki)
赤ちゃんの髪の毛はふさふさな子もいれば、1歳を過ぎても薄い子など個人差が大きいといわれています。前髪が目にかかってきたり、襟足が長くて汗をかきやすいなど、生活に支障が出るようならカットを検討しましょう。
ハサミを使う以上、安全第一です。首がしっかりすわる生後5〜6ヶ月以降を目安にすると安心です。
赤ちゃんの「ファーストヘアカット」は、写真を撮ったり、切った髪を記念に残したりと、家族のイベントにもなります。誕生日やお宮参り後など、記念日と重ねるケースもあるようです。
自宅カットと美容室どちらにもメリット・デメリットがあります。子どもの様子や家庭のスタイルに合わせて選ぶといいでしょう。
自宅は赤ちゃんにとって安心できる空間。見慣れた場所・人に囲まれていることで、緊張や不安が軽減され、比較的落ち着いて過ごせる可能性が高いでしょう。
また、泣いても周囲を気にせず対応できる点もメリットです。泣いてしまった場合は、中断して落ち着かせたり、おもちゃで気を引くなど、柔軟に対応しやすいのが魅力です。
美容室のようなカット代が不要なのも大きなメリットといえます。散髪バサミ ばさみなどの道具を一度そろえれば、繰り返し使えるので経済的です。
赤ちゃんはじっとしていられないことが多く、動いた拍子にハサミが顔に当たるなどの危険があります。安全対策と短時間で済ませる工夫が必要になるでしょう。
また、カット技術に自信がないと失敗することもあります。前髪がガタガタになってしまったり、左右の長さがそろわなかったりと、仕上がりに不安が残るケースもあるかもしれません。最初は「整える程度」から始めるのがおすすめです。
そのほかにも、切った髪の毛を掃除するなどカット後の処理に手間がかかります。また、お風呂に入れて洗い流す手間も考慮する必要があります。
経験豊富な美容師さんが手際よくカットしてくれるため、仕上がりがきれいで安心感があります。はさみの扱いも安全なので、事故の心配が少ないのも大きなメリットといえるでしょう。
キッズサロンに行くと、車型の椅子やアニメ動画の上映など、子どもが楽しく過ごせる工夫が多数あります。こうした演出で、じっとしていられる子も多くなっています。
「初めてのヘアカット記念」として、写真を撮ってくれるサービスや、髪の毛を保管できるキットが付いているサロンもあります。特別な思い出づくりにぴったりです。
サロンによって異なりますが、赤ちゃん専用のプランは通常より高めに設定されているようです。定期的に通うとなると、それなりの費用負担になります。費用相場としては、1,500〜3,000円前後のお店が多いようです。
また、知らない人・場所に緊張して泣いてしまうケースも少なくないようです。カットが途中で中断してしまうこともあるため、初回は特に慎重な対応が求められます。
・おもちゃなどで気が紛れるタイプの子
・知らない場所に行くと緊張しやすい子
・比較的じっと座っていられる子
・家族が協力して見守れる環境がある場合
おうちでリラックスしながら、家族のサポートのもとカットすれば安全かつ経済的です。
・カットの仕上がりにもこだわりたいパパ・ママ
・記念撮影やサービスも含めて楽しみたい場合
・美容師さんのプロの手に任せたほうが安心だと感じるとき
プロの技術と設備を活用して、安全&スムーズにファーストカットをすることができます。
初めての自宅カットはママやパパにとって緊張するものですが、事前の準備と工夫次第でスムーズに行うことができます。赤ちゃんの髪を安全に、そして上手にカットするためのポイントを見てみましょう。
自宅カットで必要な道具は、以下の通りです。
・散髪用ハサミ・スキバサミ
・コーム(くし)
・カット用ケープ or タオル
・新聞紙や掃除機
自宅カットでは、道具選びが成功のカギを握ります。まず用意したいのが散髪用ハサミやスキバサミです。文具用のハサミでは切れ味が悪く、髪が引っかかったり仕上がりがガタガタになることもあるため、髪専用のハサミを用意しましょう。スキバサミは毛量を調整するのに便利です。
次に、コーム(くし)を使って髪を整えたり、ブロッキングするとカットがしやすくなります。また、髪の毛が洋服に付かないようにカット用ケープや大判のタオルを肩に巻いておくと安心です。
カット後の掃除も見越して、床に新聞紙を敷いておくと片付けがラクになります。最後に掃除機やコロコロを準備しておくと、細かい毛もしっかり回収できるでしょう。
赤ちゃんがじっとしてくれないことを想定してカットしましょう。大事なのは、動きを最小限に抑えつつ、安全にカットできる環境をつくることです。
例えば、お気に入りのアニメや音楽の動画をスマホで見せると、集中してくれる子も多いようです。また、おもちゃを持たせたり、ぬいぐるみを握らせるのも効果的です。
さらに、赤ちゃんをママ・パパが膝に抱っこした状態で切ると、安心感があるうえに動きも制限できます。可能であれば、もう一人家族がそばでサポートしながら手早くカットするのがいいかもしれません。
時間が長くなると赤ちゃんも疲れてしまうので、数分以内で終えるつもりで事前に手順をイメージしておきましょう。
赤ちゃんの髪を切るときは、部位によって注意すべき点が異なります。
前髪は目にかかると視界の妨げになるため、目の上ギリギリを目安に少しずつ切るのがポイントです。斜めになったり短く切りすぎたりしないよう、慎重に進めましょう。
サイドは動いたときに耳を傷つけやすい部分なので、特に注意が必要です。コームで髪を耳から浮かせるようにしながら、慎重に切っていきましょう。
襟足は汗をかきやすい部分なので、夏場は特に短めに整えるのがおすすめです。左右の長さがそろっているかを最後に鏡で確認することも忘れないようにしましょう。
カットが終わったら、細かい毛が床や洋服に散らばっていることが多いので、後処理も丁寧に行いましょう。あらかじめ新聞紙を敷いておくと、髪の毛をそのまま包んで捨てられるので片付けが簡単です。
また、赤ちゃんの顔や首まわりにも細かい毛が付着していることが多いため、濡れタオルで優しく拭き取るか、お風呂でしっかり洗い流してあげると肌トラブルを防げるでしょう。
「自宅でのカットは不安…」「記念にプロにお願いしたい」という場合は、赤ちゃん・子ども専門の美容室やキッズサロンを利用するのがおすすめです。一般的な美容室とは異なり、子どもが安心して過ごせるように、さまざまな工夫やサービスが整っています。利用前に知っておきたいポイントを見てみましょう。
キッズサロンでは、赤ちゃんや小さな子ども向けのユニークなサービスが多数用意されています。
車型・飛行機型・動物モチーフなどの椅子に座ってカットができるため、まるで遊びの延長のようにリラックスして過ごせる子も多いようです。
動画を見ながらカット
アニメやお気に入りのキャラクターの動画を流してくれるサロンもあります。集中力が続きやすく、ぐずり対策にもぴったりです。
初めてのカットを記念に残したい家庭向けに、カット後の写真撮影や、切った髪を保管できる台紙付き証明書を用意しているサロンもあります。赤ちゃんの「はじめて」を思い出として残せるのはとても魅力的ですね。
料金相場について、サロンによって価格は異なりますが、目安としては1,500円〜3,000円程度の範囲内が多いようです。記念写真や証明書などが付いたプランは、少し高めの設定になる場合もあります。
赤ちゃん向けのカットは、一般的な美容室よりも短時間で済むのが特徴です。所要時間は10〜20分程度です。赤ちゃんが飽きたり動き出したりする前に、スピーディーに仕上げてくれます。子どもの様子に合わせてテンポ良く進めてくれるので安心です。
初めてキッズサロンを利用する前には、以下の点をチェックしておくとスムーズです。
多くのサロンは完全予約制です。当日受付不可のところもあるため、事前に電話やWEBでの予約が必要か確認しておきましょう。
万が一ぐずったときに備えて、お気に入りのおもちゃやお菓子を持参すると安心です。また、おむつやおしりふき、替えの服などのお出かけセットも忘れないようにしましょう。
パパやママが隣で見守れるかどうか、写真・動画撮影が可能かといった点も事前に聞いておくといいでしょう。撮影OKのサロンでは、ビフォーアフターを記録するご家庭も多いようです。
赤ちゃんのヘアカットは、準備や方法だけでなく、タイミングやアフターケアもとても重要です。赤ちゃんが安心してカットを受けられるように、以下のポイントを意識しておきましょう。
赤ちゃんのカットに最適な時間帯は、機嫌が良いときです。お昼寝や授乳の直後が特におすすめです。しっかり眠って満腹になっていれば、赤ちゃんはリラックスしやすく、動きも少なくなる傾向があります。
一方、眠かったりお腹が空いていたりすると、機嫌が悪くなりやすく、グズってしまうこともあるでしょう。そうなるとカットどころではなくなってしまうため、赤ちゃんのリズムをよく観察し、落ち着いて過ごせそうな時間帯を選ぶのが成功のカギです。
ヘアカット中、特に前髪を切るときには、髪の毛が目に入らないよう注意が必要です。細かい毛が目に入ると痛みやかゆみの原因になるほか、不快感で赤ちゃんが急に動き出すこともあるかもしれません。
対策としては、赤ちゃんの顔をやや上に向けさせた状態で前髪を切ると、落ちた髪が顔にかかりにくくなります。また、カット用のケープや大判のタオルを肩からしっかりかけて、首元や顔まわりに髪がつかないようにしましょう。
どうしても前髪が目に入りそうなときは、一時的にワセリンをまぶたの近くに薄く塗ると、髪の毛が皮膚にくっつきにくくなるというテクニックもあります。ただし、使用する際は赤ちゃんの肌に合うか確認するなどの注意が必要です。
髪を切り終えたら、カット後のケアも大切なステップです。特に赤ちゃんの肌はとてもデリケートなので、残った髪の毛が刺激にならないように丁寧に取り除いてあげましょう。
カット直後は、首元や耳まわり、顔などに細かい毛がついていることが多いので、まずはやわらかいガーゼや濡れタオルでやさしく拭き取ります。その後、入浴して頭皮や髪をしっかり洗い流すといいでしょう。シャンプーを使う場合は、赤ちゃん用の低刺激なものを選びましょう。
また、肌トラブルを避けるために、カット後に赤みやかゆみがないかもチェックしてあげてください。もし気になる様子があれば、清潔に保ちつつ様子を見守るか、小児科医や皮膚科に相談しましょう。
赤ちゃんの「はじめてのヘアカット」は、家族にとってかけがえのない成長のひとコマになるでしょう。せっかくの特別な瞬間を、思い出として形に残しておくと、将来振り返ったときに温かい気持ちになれます。
ここからは、記念に残すための人気アイデアをご紹介します。
赤ちゃんの産まれて初めて切った髪は、「胎毛筆」や記念フレームとして保管・加工することができます。
赤ちゃんの柔らかい毛だけを使って、伝統的な記念筆を作るサービスがあります。職人が1本ずつ手作りしてくれるもので、赤ちゃんの誕生記念や節目の贈り物としても人気があるようです。筆には名前や生年月日を入れることもでき、保管用の桐箱付きなど、見た目も美しく仕上がります。
ファーストカットの髪を小分けにして、専用の台紙やアクリルフレームに入れるタイプもおすすめです。写真や手形・足形と一緒に飾れるものもあり、自宅のインテリアにもなるようです。祖父母へのプレゼントにもぴったりで、喜ばれること間違いないでしょう。
いずれの方法も、髪の毛はできるだけ清潔な状態で保管し、丁寧に包んでおくのがポイントです。事前に必要な長さや量を確認してからカットすると安心です。
シンプルながらも確実に思い出を残せる方法が、写真や動画で記録を残すことです。
カット前のふわふわな髪型と、切った後のすっきりした髪型を並べて1枚にコラージュするだけで、成長の記録がぐっと映える思い出に。赤ちゃんの表情の変化にも注目してみるといいかもしれません。
パパやママが撮影係になって、カット中の様子やちょっとしたハプニング、笑顔や泣き顔を動画に残すのもおすすめです。成長したお子さんに将来見せてあげると、家族みんなで楽しめる「おうちムービー」になるでしょう。
動画はスマホでも十分撮影可能です。美容室で撮影する場合は撮影可否を確認しておきましょう。自宅カットの場合は、三脚などを使って手ブレを抑えるときれいに記録できるでしょう。
今回の記事では、赤ちゃんのヘアカットのベストタイミングや、自宅・美容室の選び方、準備するもの、安全にカットする方法など、初めてでも安心して挑戦できるポイントを詳しくご紹介しました。
赤ちゃんのヘアカットは、「いつ切るか」「どこで切るか」などに明確な正解はなく、家庭や赤ちゃんの個性に合わせた方法を選ぶことが大切です。
自宅でリラックスしながら行う方法も、美容室やキッズサロンでプロにお任せする方法も、それぞれにメリットがあります。何よりも大切なのは、赤ちゃんの気持ちに寄り添いながら、楽しく・安全にカットの時間を過ごすことです。
赤ちゃんの“はじめてのヘアカット”、ぜひ楽しいひとときにしてくださいね。