子育て世帯の保護者の方が、家が手狭・不便だと感じ始めたらリフォームを検討すべき時期かもしれません。例えば、「ベビーベッドやおもちゃでリビングがいっぱい…」「洗面所やキッチンが狭くて朝がバタバタ…」このような「住まいの不便さ」を感じていませんか?ただ、リフォームのタイミングが「今」なのかと迷う方も多いでしょう。
子育て世帯のリフォームは、子どもの成長段階に合わせてリフォームの内容や時期を見極めることが、失敗しないリフォームのコツです。
今回の記事では、ライフステージ別の最適なリフォーム時期や注意点、おすすめの設備、補助金制度などについて解説します!
子育て世帯のリフォームのタイミングについて、子どもの年齢別に詳しく見てみましょう。
0〜2歳の赤ちゃん期は「転倒防止」など安全性の確保が最優先となります。そのため、この時期にリフォームするなら、最低限の対応で十分です。例えば、段差を解消したり、滑りにくい床材へ変更するなどのリフォームが挙げられます。
この時期は、ベビーゲートやコンセントカバーなど自分たちで対応できるものを設置しましょう。ベビーゲートやコンセントカバーは、子どもの成長とともに不要になるため、自分たちのタイミングで取り外しができるものが便利だという声も聞かれました。
本格的な間取り変更などは、子どもの成長を待ってからの方が検討しやすいようです。
幼児期は生活パターンが安定してくるため、本格的なリフォームに適したタイミングです。
「散らかりやすい」「収納が足りない」と感じたら、子どもの動きに合わせた間取り変更を考えましょう。おすすめのリフォーム例は、以下の通りです。
遊ぶスペース、収納、生活動線などの観点から、どのような間取り変更が必要なのか検討してみましょう。
小学校入学前後は、学習習慣やプライベート空間が必要になってくるタイミングです。この記事にリフォームするのであれば、子ども部屋の設置や学習スペースの確保がポイントになります。
おすすめのリフォーム例は、以下の通りです。
小学校入学前後のリフォームは、学習スペースの確保ができる間取りを意識しましょう。
また、思春期や反抗期など子どもの個室が必要になる時期に備えて、1部屋を将来的に2部屋に分けられる間取りも取り入れるといいかもしれません。
子育て世帯がリフォームのタイミングを失敗しないためには、以下のポイントを確認しておきましょう。
子育て世帯のリフォームは目先の不便さだけでなく、子どもの成長・独立後まで考えた間取りにすることで長く快適に暮らせます。10年・20年先を見据えてリフォームをしましょう。
子育て中はさまざまな悩みが尽きないでしょう。リフォームにあたっては、その悩みが長期的なものなのか、一時的なものなのかをよく考えましょう。「保育園の送迎が大変」「散らかるのがストレス」といった一時的な状況だけでリフォームを決めると後悔しやすいという声があるようです。
リフォーム中は実家に一時お世話になる、仮住まいを手配するなどの対策も必要となります。特に子どもが小さい場合は、子どもにとっても保護者にとってもストレスが大きなものになってしまう可能性があります。そのため、リフォーム中の生活への影響を軽減する計画も重要なポイントです。
国や自治体が行っている住宅リフォームに関する補助金・助成金を活用すれば、リフォーム費用の負担を軽減できます。補助金の申請時期や条件を確認してみましょう。
関連記事:「子育て世帯必見!後悔しないリフォームのコツとアイデア【補助金で賢くリフォーム】」
子育て世帯にはどのようなリフォームが人気なのでしょうか。人気のリフォーム内容とおすすめ設備をご紹介します。
家族構成や子どもの年齢によって、どのようなリフォームをしたら住みやすくなるのかを検討してみましょう。
子どもの見守りとプライバシーを両立できるような間取り変更が人気のようです。
例えば、リビングの隣に子どもスペースを設置して、子どもが遊んでいるのを見守りながら家事をできるようにしたり、子どもが複数いる場合は、将来個室にできるよう間仕切りのある子ども部屋にするなどの方法があります。
子育て世帯にとって収納はお悩みポイントのひとつでしょう。大容量収納を設けて片づけやすいようにリフォームする方も多いようです。
例えば、玄関の横にファミリークローゼットを設置してベビーカーや外遊び用グッズなど大型のものを収納できるようにしたり、リビングにおもちゃと学用品が収納できる棚を設置する方法があります。
子育て世帯にとって、家の中で安全に過ごせるかどうかというのは、とても重要なポイントのひとつでしょう。
例えば、コンセントカバーの設置や角丸家具にするなどの方法があります。また家の中での事故は階段がもっとも多いようなので、階段に手すりやノンスリップ床を設置することも人気があるようです。
家事の動線が悪く、効率よく進められない場合は、リフォームで家事動線を見直すこともいいでしょう。
例えば、キッチンと洗濯スペースの動線を短縮したり、毎日の洗濯が楽になるようランドリールーム・室内干しスペースの確保をする方法があります。
家の使いにくさを感じていても、リフォーム費用が気になってなかなか踏み出せない方もいるでしょう。
ここからはリフォーム費用の目安と活用できる補助金制度についてまとめました。
リフォーム費用のおおよその目安は以下の通りです。
リフォーム内容 | 費用の目安 |
小規模(安全対策など) | 約50万〜100万円 |
水回り(キッチン・洗面所) | 約50万〜200万円 |
間取り変更・収納増設 | 約100万〜300万円 |
また、子育て世帯に人気のリフォームの費用例をご紹介します。
子育て世帯が住宅をリフォームした場合、さまざまな補助金・税制を活用することができます。補助金と減税制度を組み合わせれば大幅節約が可能になる場合もあります。
「子育てグリーン住宅支援事業」
リフォームで活用できる補助金制度のひとつに、「子育てグリーン住宅支援事業」があります。省エネ性能の高い住宅の取得・リフォームで補助金を受け取れます。
断熱性能を向上させる工事や子育て対応のための間取り変更工事などが対象となります。所定の要件をクリアすれば、最大60万円の補助を受けることができます。
自治体のリフォーム補助金
自治体が独自にリフォームに関する補助金・助成金制度を設けている場合もあるようです。各自治体によって異なるため、最新情報は住宅リフォーム推進協議会や自治体のホームページでチェックしましょう。
出典:「住宅リフォーム推進協議会」/一般社団法人住宅リフォーム推進協議会
減税制度
リフォーム費用を住宅ローンで借り入れた場合、住宅ローン減税制度を活用することができます。年末時点の住宅ローン残高に応じて所得税や住民税の控除が受けられます。
また、一定のリフォーム工事を行った場合はリフォーム促進税制が活用できます。所得税や固定資産税が軽減されます。耐震性の向上や省エネ性能の向上、バリアフリー・子育て対応などさまざまなリフォーム工事が対象となるため、確認してみるといいかもしれません。
出典:「リフォーム促進税制(所得税・固定資産税)について」/国土交通省
今回の記事では、ライフステージ別の最適なリフォーム時期や注意点、おすすめの設備、補助金制度などについて、解説しました。
子育て世帯のリフォームは、「今すぐ必要なリフォーム」と「将来的に行うべきリフォーム」の優先順位を見極めることが重要です。
検討の際には、生活動線・収納・安全面を重点的に見直すと住みやすさが大幅にアップするでしょう。計画的なリフォームで、子育てがもっと楽しく、快適になる住まいを実現しましょう!