KIDSKI STYLE

アパートでも快適な子育てを!失敗しない物件選び&暮らしの工夫まとめ

作成者: KIDSKI STYLE編集部|2025/5/26

※写真はイメージ(Adobe Stock/wheeljack)

「子どもが大きな声を出しただけで『ご近所に迷惑では?』と気になる毎日…」「本当にアパートで子育てできるの?」と不安に感じる方もいるかもしれません。アパートでも、選び方と暮らし方の工夫次第で、快適に子育ては可能です。
今回の記事では、子育て世帯におすすめのアパートの選び方や、暮らしをラクにするアイデア、そして家賃補助制度など、知っておきたい情報をまとめてご紹介します。

アパートで子育てするメリット・デメリットは?

まずは、アパートで子育てするメリットとデメリットをご紹介します。具体的な生活をイメージしながら、確認してみてください。

メリット

アパートで子育てするメリットは、以下の通りです。

  • 家賃が安く、生活費に余裕が持てる
  • 引っ越しがしやすい
  • 修繕・設備トラブルに強い
  • 初期費用が抑えられる

アパートで子育てする大きな魅力は、持ち家やマンションと比べて家賃が安めであることです。教育費や医療費、貯蓄などその他のものにお金を回すことができるのが大きな魅力です。購入に比べて初期費用も安く、手元資金を貯蓄や育児に回しやすくなります。

また、転勤や保育園・学区の変更にも柔軟に対応できるのは賃貸アパートならではのメリットです。持ち家と違い、故障時も管理会社に連絡すれば基本的に対応してもらえるため、手間や費用の負担が少なくて済みます。

デメリット

続いて、アパートで子育てするデメリットを見てみましょう。

子育てするにあたって、アパートでは不安な面もあるようです。メリットとデメリットをよく見て検討しましょう。

  • 騒音トラブルのリスク
  • 間取りやスペースの制限
  • 隣人との距離が近い
  • セキュリティ面が心配なことも

子どもの足音や泣き声は、特に鉄骨造や2階以上の住戸では響きやすく、注意が必要です。

また、収納や子どもの遊び場の確保が難しい場合もあります。広さが限られているため、空間の使い方に工夫が必要です。

近所の方の騒音や生活リズムの違いから、トラブルが発生すると精神的ストレスになりやすいです。

セキュリティ面において、オートロックなし、玄関が道路に面しているなど、防犯面で不安が残る物件もあるため、現地での確認が重要です。

子育てに向いたアパート物件の選び方【5つのチェックポイント】

「子育てに向いているアパート」とはどのような物件なのでしょうか?ここからは、物件の選び方について5つのチェックポイントをご紹介します。

① 建物構造・部屋の位置

物件情報に「RC造(鉄筋コンクリート造)」と記載されたものは遮音性が高く、上下階の騒音を軽減できます。また、1階・角部屋・メゾネットタイプは音の心配が少なく、子育て世帯におすすめです。

② 間取りの工夫

※写真はイメージ(Adobe Stock/tatsushi)

子育て世帯が生活する場合、2LDK以上が理想の間取りといえるでしょう。LDKが10帖以上あると、家族でくつろげるスペースを確保できます。対面キッチンやリビング続きの和室がある間取りだと、育児動線もスムーズになります。

③ 子どもに優しい安全設備

ドアストッパー、窓のチャイルドロック、ベランダの柵の高さなど、安全対策がされているかをチェックしましょう。室内の段差で思わぬ事故が起こることもあるようなので、こちらも確認しておきましょう。

④ 周辺環境の充実度

徒歩10分圏内に保育施設・小児科・公園・スーパーなどが揃っていれば、日々の生活が格段にラクになります。また、交通量の少ないエリア・治安の良い地域も重要なポイントです。

⑤ 他の入居者の層

ファミリー世帯が多い物件は、子育てへの理解がある傾向があります。内見のときにはベビーカーや子どもの自転車、玄関先の雰囲気をチェックしてみるといいでしょう。

アパートでの子育てを快適にする暮らしの工夫

ポイントを押さえた工夫をすることで、アパートで快適に子育てすることができます。

押さえておきたいポイントを詳しく見てみましょう。

防音対策グッズを活用

子どもの泣き声や生活音などで、近所の方に迷惑をかけていないか心配な方も多いでしょう。防音対策グッズを活用することで、そのような心配を軽減することができるかもしれません。

具体的にはジョイントマットや防音カーペットで床の音を吸収したり、家具の脚にクッション材や吸音シートを貼るなどしましょう。

収納アイデアで空間を有効活用

※写真はイメージ(Adobe Stock/maroke)

アパートで子育てする場合、収納が足りないというお悩みに直面することが多いようです。収納に関するお悩みを解決するには、縦型収納ボックス、ベッド下収納、壁面シェルフ、すき間収納などを活用するといいでしょう。おもちゃ収納はインテリアに溶け込むような家具を選ぶと生活感があまり出ないので、ストレス軽減につながります。

動線を見直す

アパートでの子育てにストレスがある場合は、生活動線を見直すこともポイントのひとつです。例えば、洗面所が狭い場合はリビングに着替えスペースを確保したり、ダイニングやキッチンへの侵入を防ぐベビーゲート設置で安全を確保してみるといいでしょう。

生活音への配慮

生活音で近所の方から何かいわれたら…と心配な方もいるでしょう。生活音が気になる場合、掃除・洗濯は夜間を避けたり、子どもの活動時間と周囲の生活リズムを考慮して行動する、家具の配置で音の伝わり方を工夫するなどの方法があります。

子育て世帯が活用できる家賃補助・支援制度

住宅購入でなくても、自治体や国のさまざまな支援制度を活用することができます。制度を活用すれば、家計にゆとりが生まれるでしょう。

自治体の子育て世帯向け家賃補助・支援制度

自治体が独自に行っている子育て世帯向けの家賃補助などの支援制度を、いくつかご紹介します。

東京都新宿区では「民間賃貸住宅家賃助成」として、義務教育修了前の子どもを扶養し同居していることなどを条件に、月額3万円の家賃助成(最長5年間)があります。

また、東京都目黒区では「ファミリー世帯家賃助成」として、18歳未満の子を扶養し同居している世帯に月額2万円の家賃助成(最長3年間)があります。

東京都以外でも、山梨県韮崎市の「転入者及び新婚世帯定住促進住宅家賃助成制度」や福岡県筑後市の「筑後市結婚新生活家賃支援事業」などもあります。

詳細は、各自治体のホームページなどをチェックしてみてください。

さらに、子育て支援が手厚い地域については以下の記事でも詳しく紹介しています。

関連記事:「子育て支援が手厚い地域はどこ?人気の住宅エリアを徹底比較」

出典:「家賃補助制度とは?条件や申請方法、一人暮らしでも利用できる制度を解説」/suumo

特定優良賃貸住宅(特優賃)

特定優良賃貸住宅(通称:特優賃)とは、おもに所得者層向けに整備された、質の高い賃貸住宅をいいます。国や地方自治体の支援により、良質な住環境を安定して提供することを目的としています。

特徴としては、家賃の一部が自治体から補助されたり、子育て世帯に適した、広めの間取りや設備が整った物件が多いなどが挙げられます。そのほかにも、原則、民間の住宅供給事業者が管理・運営しているため、子育て世帯が安心して長く住むことができます。

出典:「特優賃(特定優良賃貸住宅)とは? 家賃の補助などお得? メリット・デメリットや入居条件は?」/suumo

UR賃貸住宅

UR賃貸住宅は、正式に都市再生機構の賃貸住宅といい、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)が運営しています。民間とは異なる仕組みで賃貸住宅を提供しています。

「礼金・仲介手数料・更新料なし」という明朗な料金体系と、安定した住環境が特徴で、子育て世帯や高齢者にも人気があります。

子育て世帯向けに一定期間家賃が割引される「子育て割」など、子育て世帯向けの優遇制度も充実しています。

出典:「UR賃貸住宅とは」/UR賃貸住宅

出典:「子育て割」/UR賃貸住宅

選択肢はもっとある!子育て世帯が検討したい住まいタイプ

賃貸住宅には、アパートやマンション以外にもさまざまな選択肢があります。子育て世帯が検討したい住まいタイプをご紹介します。

戸建て賃貸

「集合住宅の騒音やスペースの制約が気になる…」そんな方におすすめなのが戸建て賃貸です。

上下の住戸がないため、騒音トラブルの心配がほとんどありません。子どもの足音や泣き声が響きにくく、親も子どももストレスフリーに過ごせます。

さらに、庭付き物件なら、屋外で子どもをのびのびと遊ばせることができます。小さな家庭菜園やプール遊びなど、住まいで楽しめる幅が広がるでしょう。

戸建てなので、広めの収納スペースが設けられていることが多く、子どもの荷物が増えても安心です。
注意点としては、家賃がアパートと比較すると高めであること、物件数が限られていることです。

メゾネットタイプ

集合住宅の中でも、遮音性や住環境に配慮された選択肢として注目されているのがメゾネットタイプです。

※写真はイメージ(Adobe Stock/maru54)

メゾネットとは、1戸の中に内階段があり、上下階がつながっているタイプの住宅で、2階建ての戸建て感覚で住める間取りになっています。アパートでありながら、上下階の生活音問題を大幅に軽減できるのが魅力です。上下階で住戸が分かれているため足音などの騒音が響きにくく、子どもが活発な年齢のうちは安心して住むことができるでしょう。また、プライバシー性も高く、子育てしやすい構造になっています。

注意点としては、木造などの場合は横の住戸への音漏れしてしまう可能性があること、階段があるため転倒など子どもの安全対策が必要になることなどが挙げられます。

中古住宅+リフォーム(持ち家検討派向け)

「将来的にはマイホームを持ちたい」「賃貸に家賃を払い続けるのはもったいない」…そんなご家庭は中古住宅+リフォームという選択肢も視野に入れておくといいでしょう。

購入費用を抑えながら、自分たちに合った住まいにカスタマイズ可能です。例えば、広めのLDKや収納・安全対策など、ライフスタイルに合わせた改修ができ、さらに省エネや耐震補強など工事の内容によっては、補助金・助成金制度の対象になることも多いようです。

関連記事:「中古住宅は子育て世代におすすめ?失敗しない家選びのポイントを解説!」

規格型ローコスト住宅

「新築の家を持ちたいけれど、コストが心配…」そんな子育て世帯に人気なのが規格型ローコスト住宅です。

設計や仕様があらかじめ決まっているため、建築コストが抑えられます。選択肢が絞られる一方で、打ち合わせの手間や費用が少なく済むのも魅力です。

断熱性・耐震性を備えた住宅が多く、安全性や快適性も高く、子育て世帯が安心して暮らすことができます。

平屋・2階建て・コンパクトタイプなどさまざまなバリエーションがあり、家族の人数や予算に応じて最適なスタイルを選べます。

アパートでも「賢い選び方」と「工夫」で快適な子育ては可能!

※写真はイメージ(Adobe Stock/polkadot)

今回の記事では、子育て世帯におすすめのアパートの選び方や、暮らしをラクにするアイデア、そして家賃補助制度など、知っておきたい情報をまとめてご紹介しました。

アパートだからといって、子育てが難しいわけではありません。物件の選び方を工夫し、暮らしを整えることで、子どもにも親にもやさしい環境はつくれます。

さらに、家賃補助制度や支援住宅も活用すれば、家計の負担を抑えながら、安心して子育てができます。ぜひ、ご家庭に合ったスタイルで、充実したアパート子育てライフを実現してください。