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家づくりの準備は何から始める?失敗しないための段取りと注意点

作成者: KIDSKI STYLE編集部|2025/7/3

※写真はイメージ(Adobe Stock/polkadot)

 

そろそろマイホームが欲しいと思い始めたものの、「何から手をつければいいのか分からない」「土地や間取り、資金計画など不安ばかりで前に進めない」と感じている方も多いのではないでしょうか。特に、小さな子どもがいるご家庭や、これから出産を控えている方にとって、家づくりは人生の中でも大きな決断のひとつでしょう。

家づくりは、「準備が9割」といわれることもあります。どのような流れで進めるべきか、何を優先して考えるべきかを整理しておくことで、迷いや不安をぐっと減らし、スムーズに計画を進めることができるでしょう。

今回の記事では、家づくりに向けて最初にやるべきことから、全体のスケジュール感、資金や土地、住宅会社選びのポイントなど、失敗しないための準備の流れをわかりやすくご紹介します。

家づくりの準備はまず何から始めるべき?

※写真はイメージ(Adobe Stock/Caito)

 

家づくりを考え始めたとき、多くの人が最初にぶつかるのが「何から始めればいいの?」という悩みです。いきなり住宅会社を訪ねるのはハードルが高いと感じる方もいるのではないでしょうか。まずは自分たちの暮らし方や将来像を整理することが、後悔しない家づくりへの第一歩になります。

 

家づくりの目的やライフプランを夫婦で話し合う

どんな家を建てたいのかを考える前に、「なぜ家を建てたいのか」を明確にすることが大切です。

例えば、「子どもが成長する環境を整えたい」「老後も安心して暮らせる住まいにしたい」「家賃がもったいないから持ち家にしたい」など家づくりの動機は人それぞれでしょう。夫婦でお互いの価値観や将来のライフプランをしっかり共有し、方向性をすり合わせておくことが、スムーズな家づくりにつながります。

 

理想の暮らしを可視化する

目的が見えてきたら、次は「理想の暮らし」を具体的にイメージしましょう。必要な部屋数や延べ床面積、通勤・通学に便利なエリア、家事がしやすい動線、子どもの遊び場や勉強スペースなど、日々の生活を思い浮かべながら条件を洗い出していきましょう。

言葉だけでなく、雑誌の切り抜きやSNSの画像などを活用して可視化しておくと、住宅会社との打ち合わせでもスムーズに意思疎通ができるでしょう。

 

住宅展示場やモデルハウスの見学も初期の情報収集として有効

情報収集の手段として、住宅展示場やモデルハウスの見学はとても有効です。実際の空間を見て体感することで、間取りの広さ感や設備の使い勝手など、カタログやウェブでは得られないリアルな気づきを得ることができます。まだ明確なプランが固まっていない段階でも、「下見感覚」で訪れることで、自分たちの好みや優先したいポイントが自然と見えてくるでしょう。

 

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家づくりのスケジュールを把握しよう

※写真はイメージ(Adobe Stock/tippapatt)

 

家づくりは一朝一夕で終わるものではなく、長期的なスケジュールを伴う大きなプロジェクトといえます。ここからは、家づくりのスケジュールを見てみましょう。全体の流れとそれぞれの期間を把握しておくことで、無理のない計画が立てられ、後悔のない家づくりへとつながるでしょう。

 

全体の期間は?

家づくりの全体期間は、おおよそ12ヶ月が目安です。土地探しや住宅会社選びに時間がかかる場合や、天候・工程の都合などで1年以上かかるケースもあります。あらかじめ余裕を持ったスケジュールを立てておくことが大切です。

 

家づくりのおおまかな流れ

家づくりには、段階ごとに必要なステップがあります。どのステップで何をするのかを把握しておくことで、次に何をすべきかが明確になり、不安なく進められるでしょう。それぞれのステップについて見てみましょう。

 

【STEP1】情報収集(1〜2ヶ月)

住宅雑誌やSNS、住宅展示場などを活用しながら、理想の住まいについて幅広く情報を集めます。家族で希望条件を共有する大切な時期です。家族間でさまざまな情報を共有しておきましょう。

 

【STEP2】資金計画(1〜2ヶ月)

借入可能額ではなく「返済可能額」を基準に、無理のない予算を立てましょう。諸費用や将来のライフイベントも視野に入れて計画を立てるといいでしょう。

 

【STEP3】土地探し(1〜3ヶ月)

希望のエリアや広さ、周辺環境をもとに、理想の土地を探します。人気エリアでは競争が激しいため、早めの行動がポイントです。

 

【STEP4】住宅会社の検討(1〜2ヶ月)

ハウスメーカー・工務店・設計事務所など複数社を比較し、施工実績や担当者との相性も含めて信頼できるパートナーを見極めましょう。

 

【STEP5】プランニング・契約(1〜2ヶ月)

間取りや設備の具体的な設計を行い、納得のいくプランができたら契約手続きを進めましょう。契約後の大きな変更は難しくなるため、細部までしっかり確認することが重要です。

 

【STEP6】住宅ローン本申込・着工準備(1ヶ月)

設計図や見積もりが確定したら、住宅ローンの本申請を行います。同時に建築確認申請や各種準備も進めていきましょう。

 

【STEP7】着工・建築工事(4〜6ヶ月)

ここでいよいよ建築工事がスタートします。基礎工事から完成まで、工事期間中も定期的に現場確認をすることで、仕上がりの質にも安心感が持てます。

 

【STEP8】竣工・引き渡し・入居準備(1ヶ月)

完成後は施主検査を経て引渡しが行われます。引越しやインテリアの準備、各種手続きもこのタイミングで進めます。

 

関連記事:家づくりのスケジュール【完全ガイド】期間と流れを徹底解説

 

資金計画と予算の立て方

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家づくりで後悔しないためには、現実的で無理のない資金計画を立てることが重要です。見落としがちな費用や将来のライフイベントも視野に入れて、余裕を持った予算設定を心がけましょう。

 

「住宅ローンの借入可能額」ではなく「返済可能額」を軸に考える

「金融機関から借りられる金額=自分たちの予算」と思いがちですが、それは大きな落とし穴です。実際に大切なのは、月々無理なく返済できる金額を基準に住宅ローンを組むこと。子どもの教育費や生活費、老後資金まで見据えた“返せる金額”をベースに考えることが、将来の安心につながります。

 

家の本体価格以外にかかる費用を把握

住宅の価格は本体工事費だけではありません。登記費用・税金・ローン手数料・火災保険などの諸費用に加え、家具・家電・カーテン・外構工事などにもまとまった費用がかかります。このような費用を含めた「総費用」で考えることで、あとから慌てることのない、計画的な資金管理が可能になるでしょう。

 

自己資金・頭金の目安と注意点

頭金の目安としては、物件価格の2〜3割程度が理想とされていますが、近年は頭金ゼロで購入するケースも珍しくないようです。

ただし、自己資金が少ないとローンの借入額が増え、毎月の返済や利息の負担が大きくなる可能性があります。手元に残す生活防衛資金とのバランスを取りながら、無理のない範囲で頭金を準備することが重要です。

 

土地探しの前に知っておくこと

※写真はイメージ(Adobe Stock/David)

 

土地は家づくりの土台となる、とても重要な要素です。しかし、焦って探し始めると予算や希望とのバランスを見失ってしまうこともあります。建物との兼ね合いや周辺環境まで含めて、冷静に判断することが成功のカギとなります。

 

土地に希望を詰め込みすぎると、予算オーバーになる可能性がある

「駅近で広くて日当たりも良くて…」と、理想をすべて満たす土地を探そうとすると、そのぶん価格は跳ね上がるようです。土地に予算をかけすぎると、建物にかけられる費用が減り、思い描いた家を建てられなくなることもあります。優先順位を明確にして、「希望の7〜8割が叶えばOK」くらいの柔軟な考え方が大切です。

 

土地と建物を同時に考える

土地だけを先に決めてしまうと、あとから建てたい家が建てられないという事態も起こりかねません。特に「建築条件付き土地」は、あらかじめ施工会社が決まっているため、自由設計に制限が出ることもあるようです。

間取りや建築費とのバランスを考えるためにも、土地と建物はセットで検討しましょう。

 

ハザードマップ・学区・周辺環境の調査

見た目や価格だけで判断せず、安全性や暮らしやすさも重視しましょう。ハザードマップで災害リスクを確認したり、学区や通園・通学の利便性、買い物環境や交通アクセスなども事前にチェックしておくことが重要です。将来的な資産価値を考えるうえでも、立地選びは慎重に進めましょう。

 

住宅会社・工務店の選び方

理想の家をカタチにするためには、「どの会社に建ててもらうか」の選択がとても重要です。会社ごとの特徴や担当者との相性など、価格やデザインだけでは見えないポイントにも注目して選びましょう。

 

ハウスメーカー/工務店/設計事務所の違いと特徴

※写真はイメージ(Adobe Stock/茂輝 田代)

 

住宅会社にはさまざまな種類があり、それぞれに強みや得意分野があります。

ハウスメーカーは商品力や品質の安定感があり、全国対応も可能です。工務店は地域密着型で柔軟な対応力やコスト面での強みがあります。設計事務所はデザイン性や自由度が高く、「こだわりの家を建てたい方」に人気です。

自分たちの重視するポイントに合ったパートナーを見極めましょう。

 

「営業マンとの相性」が成功のカギ

どんなに評判の良い会社でも、担当する営業マンや設計士との相性が悪いと、打ち合わせがうまく進まず、後悔につながることもあるようです。

こちらの要望をきちんと聞いてくれるか、メリットだけでなくリスクも説明してくれるかなど、「信頼できるかどうか」を見極めることが大切です。初回の対応や提案の質から、その会社の姿勢が見えてくるでしょう。

 

住宅展示場・SNS・口コミ・実例見学の活用方法

住宅展示場では、複数のメーカーを比較しながら実物の広さや仕様を体感できます。SNSや口コミではリアルな施主の声が得られ、家づくりのヒントが満載です。

また、完成見学会やOB訪問を通じて、実際に住んでいる人の話を聞ける機会もあるようです。情報を多角的に集めて、納得のいく会社選びを目指しましょう。

 

家づくりの準備でやっておきたいこと一覧

家づくりをスムーズに進めるには、早い段階で「やっておきたいこと」を整理し、行動に移すことがポイントです。準備の質がその後の進行スピードや満足度を大きく左右するでしょう。

 

住宅ローン事前審査

※写真はイメージ(Adobe Stock/ELUTAS)

 

理想の家を見つけても、ローン審査が通らなければ契約は進められません。希望する借入額が通るかどうか、どの金融機関が有利かを早めに把握するためにも、住宅ローンの事前審査は早めに受けておくのがおすすめです。購入判断をスピーディーに下せるようになるだけでなく、資金計画の現実味も増すでしょう。

 

住みたいエリアの情報収集

通勤・通学の利便性、子育て環境、治安、買い物施設の充実度など、住まいの満足度は周辺環境に大きく左右されます。インターネットでのリサーチに加えて、実際に歩いてみたり、平日と休日で様子を見比べたりして、「自分たちに合うエリアかどうか」を体感的に確認しておくといいでしょう。

 

住宅展示場・完成見学会への参加

間取りの広さや設備の仕様、動線の工夫など、実物に触れることで分かることはたくさんあります。住宅展示場や完成見学会では、写真や図面ではイメージしづらい部分までリアルに体感できる貴重な機会になるでしょう。気になる住宅会社がある場合は、事前予約をしてじっくり案内してもらうのがおすすめです。

 

自分たちの優先順位を明確にするチェックリスト作成

「譲れないポイント」と「妥協できる部分」を整理しておくと、複数の物件やプランを比較するときに迷いにくくなるでしょう。

例えば「子ども部屋は2部屋必要」「キッチンは対面式がいい」など、具体的な条件をチェックリストにしておくことで、夫婦の認識をすり合わせやすくなり、後悔のない選択がしやすくなります。

 

【まとめ】家づくりの準備で後悔しないために大切なこと

※写真はイメージ(Adobe Stock/kapinon)

 

今回の記事では、家づくりの全体スケジュールから、資金計画や土地選び、住宅会社の選び方まで、準備段階で押さえておきたいポイントを幅広くご紹介しました。

家づくりは、「準備が9割」と言われるほど、スタート時点での情報収集や計画の立て方が、その後の満足度やトラブルの有無を大きく左右します。やみくもに動き出すのではなく、まずは正確な情報を集め、整理し、優先順位を明確にしてから具体的な行動に移すという流れがとても大切です。

「自分たち家族にとってベストなタイミング」と「無理のないプラン」を軸にすることが、後悔しない家づくりへの近道となるでしょう。



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