すぐにできるお家の花粉対策は?花粉を防ぐ家づくりの工夫も紹介

※写真はイメージ(Adobe Stock/pain au chocolat)

 

春や秋になると、家族そろって花粉症の症状に悩まされる方は少なくないでしょう。実は花粉症対策は、「暮らしの工夫」+「家そのものの対策」 の両方が大切です。
今回の記事では、すぐ実践できる花粉症対策から、注文住宅やリフォーム時に考えたい花粉を防ぐ家づくりのポイントまで、幅広くご紹介します。

そもそも花粉はどうして家に入ってくる?

実は花粉は、暮らしの中のさまざまなルートから知らないうちに室内へ侵入しています。どんなルートで入ってくるのかを理解することで、効果的な花粉症対策ができるようになるでしょう。

 

空気の流入(窓・換気扇・玄関ドア)

※写真はイメージ(Adobe Stock/oka)

 

窓を開けての換気や玄関ドアの開閉時に、外の空気とともに花粉が家の中へ入り込みます。特に春や秋の季節は「花粉の飛散量が多い日」の窓開け換気が、花粉症の原因になりやすいといわれています。

換気扇や通気口からも少しずつ外気が入るため、花粉をブロックするフィルターが役立ちます。気密性が低い家では、すき間風からも花粉が侵入するケースがあります。外気を取り込む際は、花粉が少ない時間帯を選ぶなど工夫が必要でしょう。

 

干している洗濯物などに付着

外に干した洗濯物や布団は、花粉が表面に付着しやすい代表的なものといえます。取り込む際に室内へ花粉を持ち込んでしまい、そのまま家族が使うことで症状を引き起こします。

特にタオルや布団カバーなどは、花粉が繊維の奥まで入り込みやすいため注意が必要です。

花粉が多い日は室内干しや乾燥機を活用するのがおすすめです。布団専用のクリーナーや粘着ローラーで取り込む前に花粉を落とす習慣も効果的でしょう。

 

衣服や髪についたものを室内に持ち込む

外出時に着ていたコートやバッグ、髪の毛には花粉が付着しやすく、帰宅後に室内に持ち込むことが多いです。特にウール素材やフリース素材の衣類は花粉が付きやすい特徴があるようです。

花粉症対策としては、玄関先で衣類をはたく、帽子をかぶる、髪の毛をまとめるなどの工夫が効果的といわれています。上着を室内に持ち込まず、玄関や土間収納にかける動線づくりも花粉症対策のポイントになるでしょう。バッグや靴も簡単に拭くと、さらに効果が高まります。

 

ペットの被毛や靴裏に付着する場合も

散歩に出た犬や猫の被毛にも花粉はしっかり付いてしまうようです。室内でペットを抱っこしたり、ソファに上がることで花粉が広がりやすくなります。ペットが帰宅した際には、ブラッシングや濡れタオルで体を拭く習慣をつけましょう。

また、靴裏に付いた花粉も、玄関の床やマットに広がる原因になります。玄関マットで花粉を落とし、靴は収納にしまう習慣を徹底することが大切です。ペットと暮らす家庭では、特に花粉対策の意識を高めましょう。

 

今すぐできる!自宅での花粉対策

家族の花粉症を少しでも和らげるためには、日々の暮らしの中で花粉を「持ち込まない・残さない工夫」が重要です。すぐに取り入れられる花粉対策で、家の中の快適さを守りましょう。

 

洗濯物は部屋干しする

洗濯物や布団を外に干すと、表面に花粉がびっしり付着して室内に持ち込む原因になります。花粉の多い季節は、できるだけ部屋干しを基本にしましょう。

浴室乾燥機や洗濯乾燥機があれば、天候を気にせず花粉の心配なく乾化すことができるでしょう。最近の新築・リフォームでは、専用のランドリールームを設ける家庭も増えています。外干しを避けるだけでも、家の中の花粉量は大きく減らせます。

 

玄関前で上着や帽子・マスクをはたく習慣

花粉は衣類や帽子、マスクの表面に大量に付着します。玄関に入る前に、上着や帽子をしっかりとはたく習慣をつけましょう。これだけでも、室内に持ち込む花粉を大幅に減らせます。花粉症対策として、玄関ポーチや土間収納にコート掛けや姿見を設置するのも効果的です。マスクも外で外すことで、花粉を室内に持ち込みにくくなるでしょう。

 

空気清浄機を玄関・リビングに配置(HEPAフィルター推奨)

※写真はイメージ(Adobe Stock/drimerz)

 

室内に侵入した花粉をすばやく除去するためには、空気清浄機の活用が有効です。特にHEPAフィルターという高性能なフィルター付きの空気清浄機がおすすめです。HEPAフィルターは空気中の微粒子を効率的に除去することができるといわれていて、花粉を99%以上キャッチすることができます。

花粉の侵入しやすい玄関や、長く過ごすリビングに置くのがおすすめです。花粉が多い時期は24時間運転を心がけましょう。定期的なフィルター掃除・交換などのメンテナンスも忘れずに行うことが大切です。

 

窓の開け閉めは最小限&網戸のフィルターを設置

花粉の飛散が多い時期は、窓を開けての換気をできるだけ控えましょう。どうしても換気が必要なときは、花粉の少ない早朝や深夜の時間帯を選ぶと安心です。

網戸に貼るタイプの花粉防止フィルターを活用すると、室内への侵入をさらに防げるでしょう。窓の開閉は短時間で済ませるのがコツです。24時間換気のフィルターも、花粉対応のものに替えておくと効果的です。

 

こまめな床掃除、ロボット掃除機の活用も

室内に入った花粉は、時間が経つと床や家具の上に落ちます。特に朝一番は、床にたまった花粉を掃除する絶好のタイミングです。フローリングワイパーや掃除機でこまめに掃除を心がけましょう。

ロボット掃除機を使えば、手間なく毎日床を清潔に保てます。床掃除の頻度を上げるだけでも、家の中での花粉症の症状は軽くなるかもしれません。

 

ペットの散歩後のケア

ペットと一緒に外を散歩すると、被毛に花粉がたくさん付着します。そのまま室内に入れると、ソファやカーペットに花粉が広がる原因になってしまいます。帰宅後は玄関でブラッシングや濡れタオルで体を拭くようにしましょう。

小型犬や猫の場合、ウェアを着せて花粉の付着を防ぐのもおすすめです。ペット用のブラシやクリーナーを玄関近くに置いておくと便利でしょう。

 

家づくりでできる花粉対策(注文住宅・リフォーム対応)

花粉症に悩むご家庭は、家づくりやリフォームの段階で花粉対策を取り入れるといいでしょう。住宅設備や間取りの工夫で、家の中に花粉を持ち込みにくく、快適に過ごせる住まいを実現することができます。

 

玄関に「花粉ブロックゾーン」を作る

玄関にシューズクロークや土間収納を設け、コート掛けや姿見を設置すると、外で付いた花粉を室内に持ち込みにくくなります。帰宅後すぐに上着や帽子を脱ぎ、花粉を払う動線を意識することで対策効果を高めることができるでしょう。

収納スペースがあれば、花粉の季節だけ専用エリアを作るのもおすすめです。家族全員が自然と花粉を落とせる習慣づくりがポイントです。

 

室内物干しスペース(ランドリールーム)を設ける

※写真はイメージ(Adobe Stock/akoji)

 

花粉の季節は、洗濯物を部屋干しや浴室乾燥で乾かすのが対策の基本といえるでしょう。

ランドリールームを設ければ、干す・たたむ・しまうまでを一箇所で完結できて便利です。天井吊りの物干しや乾燥機を併設する事例も増えているようです。外干し不要の動線を最初からプランに入れることで、家事ラクと花粉対策を両立させられるでしょう。

 

高性能フィルター付きの24時間換気設備

24時間換気は現代の家に欠かせませんが、花粉対策にはフィルター性能がカギです。第1種換気(熱交換型)で、外気を取り込む際に高性能フィルターで花粉をシャットアウトできます。既存の通気口には市販の花粉フィルターを追加するのも効果的です。

定期的なフィルター清掃・交換で効果を持続させましょう。

 

花粉がつきにくい外構設計

外構の素材や植栽選びも花粉の付着・舞い上がりに影響します。植栽は花粉の少ない低木や常緑樹を選ぶと安心です。土や芝生より、コンクリートやタイル舗装の方が花粉が舞いにくく管理もしやすくなるでしょう。外まわりの設計で、花粉の侵入リスクを減らすことができるといわれています。

 

家全体の気密性・断熱性を高める

気密性・断熱性の高い家は、花粉やホコリの侵入を防ぐのに有効です。隙間風を減らすことで、外からの花粉の入り込みを抑えられます。冷暖房効率も上がり、一年を通じて快適な室内環境を保てます。花粉症対策と省エネの両方に役立つ工夫といえるでしょう。

 

賃貸でもできる!手軽な花粉対策グッズ

賃貸住宅でも、工事不要の花粉対策グッズを活用すれば室内環境を快適に保てるでしょう。手軽に始められて、毎日の負担を減らせるアイテムをご紹介します。

 

窓に貼れるフィルムや花粉防止ネット

※写真はイメージ(Adobe Stock/brizmaker)

 

花粉の侵入を減らすには、窓に貼る花粉防止フィルムやネットが効果的です。簡単に取り付け・取り外しができ、賃貸でも安心して使えます。網戸用フィルターと併用すれば、さらにガード力がアップするでしょう。

 

室内干し用にラック/突っ張り棒を活用

部屋干し用の折りたたみラックや突っ張り棒は、省スペースで使いやすいアイテムです。花粉の季節でも外干しせずに洗濯物をしっかり乾かせます。使わない時はコンパクトに片付けられるのもメリットのひとつといえるでしょう。

 

空気清浄機/除湿機を併用して湿度管理

花粉対策には、上記のHEPAフィルター搭載の空気清浄機がおすすめです。除湿機と併用すれば、部屋干しの洗濯物も乾きやすく快適です。コンパクトタイプなら、置き場所に困らず賃貸でも使いやすいといわれています。

 

衣類用の花粉除去スプレー活用

外出前後に衣類用の花粉除去スプレーを使うと、花粉の付着を防げます。吹きかけるだけで手軽に対策できるため、忙しい日でも続けやすい対策のひとつです。玄関やリビングに常備しておくと、家族みんなで使えて便利です。

 

まとめ|家族を花粉から守るためにできること

※写真はイメージ(Adobe Stock/kazoka303030)

 

今回の記事では、すぐに実践できる暮らしの花粉症対策から、注文住宅やリフォーム時に取り入れたい花粉を防ぐ家づくりのポイントまで、幅広くご紹介しました。花粉症対策は、日々の暮らし方の工夫と、住まいそのものの構造・設備の両方を意識することが大切です。

これから家づくりを検討している方は、最初から花粉対策を間取りや設備に織り込むことで、コスト面でも効率が良く、長く快適に暮らせる家になるでしょう。賃貸や現状の住まいでも、すぐに始められる対策はたくさんあります。

ぜひ花粉の季節に備えて、できることから取り入れてみるといいでしょう。

 

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