子育て世代に人気!中庭のある家のメリット・間取り・注意点は?

※写真はイメージ(Adobe Stock/naka)

 

「子どもを外で遊ばせたいけど、交通や防犯が心配…」このような悩みを持つ子育て世代に人気なのが中庭のある家です。

中庭のある家は、親の目が届く場所で安心して遊べるほか、採光や通風、プライバシー確保にも効果があるといわれています。家の中と外のいいとこどりができる住まいとして注目されています。

今回の記事では、中庭のある家のメリットや間取りの工夫、注意点などについてご紹介します。

 

子育て世帯に中庭のある家が人気の理由

「子どもを安全にのびのびと遊ばせたい」という思いから「中庭のある家」を選ぶ子育て世帯が増えているようです。

具体的にどのようなポイントが人気の理由なのか、詳しく見てみましょう。

 

子どもを目の届く場所で遊ばせられる安心感

※写真はイメージ(Adobe Stock/TAGSTOCK2)

 

中庭があれば、家の中から子どもの様子を見守ることができるため、防犯や事故の心配を減らせます。リビングやキッチンからも目が届きやすく、親が家事をしている間も安心して遊ばせられる点が人気のようです。

特に未就学児の場合、ちょっとした段差や道路への飛び出しも不安ですが、中庭ならそうした心配も不要です。ガラス越しでも子どもの声や動きが見える環境は、共働き家庭にも好評です。

 

プライバシーを守りながら、外遊びできるスペース

中庭は外部からの視線が届きにくく、プライベートな外遊びスペースとしてぴったりです。子どもが走り回ったり水遊びをしたりしても、通行人や隣家の目を気にせず過ごせるのが大きなメリットといえるでしょう。

バーベキューやプール遊びなど、家族の時間を気兼ねなく楽しめるという声も聞かれました。

 

家の中心に自然の光や風が入るため明るく健康的な空間に

中庭を取り入れると、建物の中心から光と風を取り込めるので、家全体が明るく通気性のよい空間になるでしょう。特に都市部の密集地では、隣家に遮られず自然の心地よさを感じられるかもしれません。

日中は照明を使わなくても十分明るく、自然光によって室内の雰囲気もやわらかくなります。風の通り道にもなるため、換気がしやすく湿気対策や空気の質にも良い影響を与えてくれるでしょう。

 

家事の合間にも子どもが遊んでいる様子が見えることで親のストレス軽減

中庭があると、家のどこにいても子どもの存在を感じられるため、親の精神的な負担が軽くなるようです。家事や仕事をしながらでも、遊ぶ姿に目を配れる安心感が日常のストレスを和らげてくれます。

親子がそれぞれ自分の時間を過ごしながら、同じ空間でつながれるのも中庭ならではの魅力といえるでしょう。

 

中庭のある家のメリット・デメリット

※写真はイメージ(Adobe Stock/Paul)

 

中庭のある家には、子育て世帯にとって嬉しい魅力がたくさんありますが、その一方で注意しておきたいデメリットもあります。

暮らしにどんな影響があるのか、メリットとデメリットをバランスよく理解して、後悔のない家づくりを目指しましょう。

 

メリット

中庭を取り入れることで、子育てのしやすさはもちろん、暮らしの快適性や家族のつながりも深まります。特に都市部や住宅密集地に住む家庭にとって、中庭は「第二のリビング」のような存在になることもあるようです。具体的なメリットをご紹介します。

 

子どもの安全な遊び場になる

中庭があれば外の公園に行かなくても、自宅の中で安心して外遊びできるスペースになります。交通事故や不審者といった外部のリスクが少なく、親の目が届きやすいため、小さな子どもでものびのびと遊ばせることができます。

 

採光・通風を家の中心から確保できる

建物が中庭を囲む構造になることで、外壁に面していない部屋にも自然光や風を取り込むことができます。

特に隣家との距離が近い都市部では、中庭が光や風の「窓」として活躍してくれるでしょう。

 

プライバシーを守りながら開放感を得られる

外からの視線を気にせず、カーテンを開けたまま過ごせる開放的な空間が実現します。

中庭を通じて空が見えたり風を感じたりできることで、閉塞感のないリラックスした暮らしを叶えられるでしょう。

 

家族のコミュニケーションが生まれやすい

中庭を囲むような間取りにすることで、家族同士が自然と顔を合わせる動線ができます。

中庭で遊んだり食事をしたりすることで、親子のふれあいの機会が増え、絆が深まりやすくなるでしょう。

 

趣味やライフスタイルを反映しやすい空間

中庭は暮らしに「遊び」の空間をもたらしてくれるという声も聞かれました。ガーデニングや家庭菜園、アウトドアリビング、プール遊びなど、多彩な使い方ができ、家族のライフスタイルに合わせて自由にアレンジ可能です。

 

デメリット

子育て世帯にとってメリットの多い中庭ですが、設計や予算、日々のメンテナンスといった点で事前に知っておきたい注意点もあります。

特に初めての家づくりでは、見落としやすいポイントがあるので、専門家とよく相談して進めることが大切です。

 

建築コストが割高になる傾向

中庭を囲う分、外壁の面積や構造が複雑になるため、一般的な住宅より建築費が上がる傾向があります。

また、ウッドデッキや植栽といった外構部分の整備費用も含めて、トータルでのコスト配分に注意が必要です。

 

間取り設計に高度な技術が必要

中庭を取り入れると、採光・通風・断熱・プライバシーといった要素のバランスが難しくなります。快適な住まいにするためには、設計士や建築士の経験や提案力が重要です。

 

中庭のメンテナンスが必要

中庭には芝生やウッドデッキ、タイルなどが使われることが多く、定期的なお手入れが必要です。

枯葉や雨水の処理、害虫対策など、外構部分と同じようにお手入れの手間がかかることも想定しておきましょう。

 

中庭の配置によっては使いづらくなることも

日当たりが悪い方角に配置してしまうと、採光が不十分になったり、湿気がこもることがあります。

快適な空間にするには、建物全体の配置や開口部の設計など綿密なプランニングが必要です。

 

土地の広さにある程度の余裕が必要

中庭をつくることで居住スペースが削られる可能性があるため、狭小地ではプランに工夫が求められます。限られた面積の中でどう中庭を配置するかが、家づくり成功のカギとなるようです。

 

中庭のある家の間取り・設計のポイント

※写真はイメージ(Adobe Stock/あんみつ姫)

 

中庭を取り入れた家づくりでは、間取りの工夫が住み心地を大きく左右します。特に子育て世帯にとっては、「子どもを見守りやすい動線」や「毎日の使いやすさ」が重要です。

 

中庭のある家の代表的な間取りとは?

代表的な中庭の間取りには、建物の3方向で囲む「コの字型」や、4方向すべてで囲う「ロの字型」があります。コの字型は開放感がありながらも目が届きやすく、狭めの敷地にも対応しやすいのが特徴です。一方、ロの字型は完全にプライベートな中庭をつくれるため、防犯性や静けさを重視したい家庭におすすめです。

 

間取りのポイント

子ども部屋やリビングを中庭に隣接させることで、子どもが遊んでいる様子を家の中から見守りやすくなります。親が家事やリモートワークをしている間も、視界に子どもの姿が入ることで安心感が得られるでしょう。

また、洗面所や脱衣所から中庭へのアクセスがあると、外遊びや水遊びのあとにすぐに着替えや手洗いができるため、毎日の生活がよりスムーズになるようです。

 

設計のポイント

設計の段階では、中庭にしっかりと光や風が入るように、建物の方位や窓の配置にも配慮が必要です。せっかくの中庭が日当たりの悪い場所にならないよう、季節ごとの日射や風向きも考慮して計画するといいでしょう。

間取りや動線の工夫によって、中庭の使い勝手や快適さは大きく変わってきます。

以下で、実際に中庭を取り入れた家の具体的な事例をご紹介します。子育て世帯のリアルな工夫が詰まった住まいをぜひ参考にしてみてくださいね。

 

実例紹介|子育て家庭に人気の中庭のある家5選

中庭を取り入れた家は、子どもの遊び場としての安心感だけでなく、暮らし全体を豊かにしてくれる魅力があるといわれています。ここからは、子育て世帯から特に人気の中庭のある家の実例を5つご紹介します。具体的な間取りや使い方のヒントとして、参考にしてみてくださいね。

 

ロの字型の家で子どもが走り回れる安全なスペース

※写真はイメージ(Adobe Stock/Govan)

 

建物全体で中庭をぐるりと囲んだロの字型の間取りは、外からの視線や不審者の心配がなく、完全にプライベートな遊び場になります。

子どもたちは裸足のまま家の中からすぐ中庭に出て、思い切り走り回ったり水遊びを楽しんだりできます。雨の日でも中庭を通して外の様子が感じられるため、開放感と安心感を両立できるようです。

 

コの字型+ウッドデッキでプール遊びがしやすい設計

※写真はイメージ(Adobe Stock/itol)

 

建物の3方向で中庭を囲むコの字型は、開放的でありながら生活空間と中庭とのつながりを強く感じられる設計です。

中庭部分にウッドデッキを設けることで、ビニールプールを広げて水遊びをすることもできます。LDKとデッキをフラットにつなげることで、親は室内から涼みながら子どもを見守ることができます。夏の定番スポットになる中庭です。

 

LDKと中庭がつながる開放感抜群の間取り

※写真はイメージ(Adobe Stock/Edo)

 

リビング・ダイニング・キッチンと中庭が一体になったような間取りは、視覚的な広がりが生まれ、日常にゆとりを感じさせてくれます。

壁一面を大きな窓にすれば、外の光がたっぷり入り、自然と家族が集まりたくなる空間になるでしょう。キッチンで料理をしながら中庭で遊ぶ子どもを見守れるのも、共働き世帯には嬉しいポイントのようです。

 

中庭に芝生&木を植えて「家庭内自然体験」ができる設計

※写真はイメージ(Adobe Stock/StudioFF)

 

中庭に天然芝やシンボルツリーを取り入れることで、季節の変化や自然とふれあえる空間が完成します。

虫を探したり、落ち葉を集めたりと、身近なところで自然体験ができるので、外出しなくても子どもの感性を育む機会になるでしょう。家庭菜園や朝の水やりを親子の習慣にすれば、暮らしに小さな学びの時間が加わります。

 

玄関からもアクセスできる中庭でベビーカーや外遊び道具の収納に便利な工夫あり

※写真はイメージ(Adobe Stock/jenggala.j19)

 

中庭を玄関とつなぐことで、出入りの動線がスムーズになり、子育て中の生活がグッと快適になるようです。

ベビーカーや三輪車、外遊び用のおもちゃをすぐに出し入れできる収納スペースを中庭まわりに確保すれば、玄関まわりのごちゃつきも軽減できます。子どもが帰宅してすぐ手洗い・着替えができるよう、洗面所への導線を近くに取る工夫もおすすめです。

 

中庭のある家を検討する際の注意点

中庭のある家は、子育てのしやすさや開放感など多くの魅力がありますが、暮らし始めてから「思ったより手がかかる」「予想以上にコストがかかった」と感じるケースも少なくありません。実際に取り入れる前に、いくつかの注意点を把握しておくことが大切です。

 

定期的なメンテナンスが必要

※写真はイメージ(Adobe Stock/Олег Струс)

 

中庭には芝生や植栽、ウッドデッキなどを取り入れることが多く、それらの外構部分のメンテナンスが発生します。落ち葉や泥汚れ、害虫対策など、定期的な掃除やお手入れが必要になります。自分たちのライフスタイルに合った管理のしやすさも考慮しましょう。

 

断熱性や採光のバランスに注意

中庭を中心に配置する場合、断熱性や採光バランスの確保が難しくなることもあるようです。夏は暑く、冬は寒くなりやすいといった気候への影響もあるため、断熱材の選定や開口部の位置、風の通り道などを細かく計画する必要があります。設計段階での提案力が、住まいの快適性を左右するポイントです。

 

雨や日差しへの対策

雨や直射日光への対策も欠かせません。中庭部分には可動式の日除けや庇を設けることで、夏の強い日差しや雨の吹き込みを防げます。床材に関しても、濡れても滑りにくいタイルなどを選ぶとより安心でしょう。

 

資金計画は慎重に

予算配分にも注意が必要です。中庭を設けると壁面や建築構造が複雑になり、どうしても通常の住宅より建築費が高くなる傾向があるようです。外構やメンテナンス費用も含めて、無理のない資金計画を立てることが成功のカギです。

 

上記のような注意点を事前に理解し、信頼できる設計士やハウスメーカーと相談しながら進めることで、中庭のある家はぐっと暮らしやすく、魅力的な空間にすることができるでしょう。

 

よくある質問(FAQ)

※写真はイメージ(Adobe Stock/patpitchaya)

 

中庭のある家を検討する際、「実際の土地の広さは?」「暑さ対策は?」「将来も活用できるの?」など、気になる疑問を持つ方は多いでしょう。子育て世帯からよく寄せられる質問にわかりやすくお答えします。

 

Q1. 中庭のある家って実際どのくらいの敷地が必要?

  1. 中庭のある家は、間取りの工夫次第でさまざまな敷地条件に対応可能ですが、ゆとりを持って設計するには30坪(約100㎡)以上の敷地があると安心だといわれています。

特にロの字型やL字型などで中庭を囲む間取りでは、居住スペースとのバランスが重要になります。狭小地でも中庭を「坪庭」程度のスペースとして取り入れる工夫も可能なので、土地の広さに応じた柔軟な設計がポイントです。

 

Q2. 夏場は暑くなりすぎない?対策方法は?

  1. 中庭は外気とつながっているため、夏は熱がこもりやすい場合があります。

そのため、日射を遮るオーニングや庇の設置、風通しを意識した窓の配置、打ち水がしやすいタイルや石材などの床材を選ぶことなどが有効です。

また、シンボルツリーやグリーンカーテンを取り入れることで、自然な日よけとしても効果があるようです。設計段階から夏の暑さを想定しておくことで、快適な中庭を維持できます。

 

Q3. 子育て終了後も中庭は活用できる?

  1. はい、中庭は子育て期だけでなく、ライフステージに応じて多目的に活用できる空間です。

例えば、夫婦でくつろぐプライベートガーデンにしたり、家庭菜園やペットの遊び場にしたりと、暮らしの変化に合わせた使い方が可能です。メンテナンスの手間や動線にも配慮しておけば、長く快適に使い続けられる家の一部として活躍してくれるでしょう。

 

【まとめ】中庭のある家は、子育てをもっと楽しく・安心にする住まいの選択肢

※写真はイメージ(Adobe Stock/polkadot)

 

今回の記事では、中庭のある家のメリットや間取りの工夫、注意点などについてご紹介しました。

中庭のある家は、子どもを安心して遊ばせたいと願う子育て世帯にとって、非常に魅力的な住まいです。外からの視線や危険を避けながら、室内にいながらも外遊びのような開放感を得られるのは、中庭ならではの特長です。

また、中庭を通して自然の光や風を取り入れることで、家の中が明るく心地よい空間になります。ガーデニングや水遊び、読書や食事など、家族の時間をより豊かにしてくれる場所としても機能してくれるでしょう。

快適な中庭を実現するには、間取りや設計の工夫が欠かせません。家族のライフスタイルや土地条件に合わせて、実例や専門家の意見を参考にしながら計画を立てていきましょう。

 

 


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