仕事と育児が両立できない…負担を減らすための方法は?

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仕事も育児も手を抜いていないはずなのに、「全部が中途半端」「私だけうまくできていない気がする」このような苦しさを抱えている方も多いでしょう。時間も体力も足りず、心が限界に近づいている働くママは少なくありません。実は、仕事と育児の両立がつらいのは、あなたの努力不足ではありません。
今回の記事では、両立が難しい理由を整理しながら、負担を減らす具体策や、頼れる制度・心を守るヒントなどについてご紹介します。
仕事と育児の両立ができない理由
仕事と育児の両立がつらいと感じるのは、決して特別なことではありません。多くの働く親が同じ壁にぶつかっています。まずは「なぜこんなに苦しいのか」を整理することで、自分を責める気持ちを手放すことができるかもしれません。
家事・育児の“目に見えない負担”が大きい

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食事や洗濯のような家事だけでなく、献立を考える、保育園の準備を把握する、子どもの体調や予定を先回りして管理するなど、見えない負担は想像以上に多くあります。こうした「考える家事」「気づく役割」が一人に偏ると、常に頭が休まらず、疲労が蓄積してしまうでしょう。
子どもの急な体調不良や行事対応
子どもの発熱や体調不良、保育園・学校の行事は、予定通りにいかないものです。急な欠勤や早退が必要になるたびに、職場への気遣いや罪悪感を抱える人も多いでしょう。予測できない出来事が頻繁に起こること自体が、両立を難しくしていくでしょう。
「家庭×仕事×自分時間」の同時管理は困難
仕事をしながら家庭を回し、さらに自分の休息やケアまで確保するのは、現実的にとても難しいことです。どれかを優先すれば、どれかが犠牲になる状態が続き、「全部が中途半端」と感じてしまいがちです。これは能力の問題ではなく、タスク量そのものが多すぎることが原因といえます。
社会制度・企業体制がまだ追いついていない
近年は両立支援が進んできたとはいえ、柔軟な働き方や十分な人員体制が整っていない職場も少なくありません。制度があっても使いにくかったり、周囲に理解がなかったりする現実があります。個人の努力ではカバーしきれない構造的な問題も、両立の壁となってしまうでしょう。
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頑張りすぎかも?要注意なケース

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仕事と育児を必死に両立しようとする中で、知らず知らずのうちに限界を超えてしまうことがあります。つらさを感じているなら、それは「怠け」ではなく、負荷が大きすぎるサインかもしれません。
今の状態を客観的に振り返ってみましょう。
負担が一人に偏っていないか
家事や育児の多くを自分一人で抱えていると、時間だけでなく心の余裕も失われていきます。特に、「言われなくても気づいてやる」「先回りして整える」といった“気づく家事”が妻側に集中しやすいケースは要注意です。役割分担があいまいなままだと、疲労は蓄積する一方になってしまうでしょう。
環境の厳しさを努力で補っていないか
就業時間や働き方に柔軟性がなく、急な休みが取りづらい環境では、両立そのものが難しくなるでしょう。それでも「なんとかなるはず」と無理を重ねていると、心身に不調が出やすくなるかもしれません。環境の問題を、自分の努力だけで乗り切ろうとしていないか見直すことが大切です。
自分に厳しすぎていないか
「ちゃんとやらなきゃ」「母親なんだから」と、完璧を目指しすぎていないでしょうか。一人で抱え込み、助けを求めるのが苦手な人ほど、限界に気づくのが遅れがちです。また、夫の協力に差がある状態で我慢を続けると、不満や孤独感が強くなってしまうかもしれません。
今日からできる!仕事と育児の負担を減らす両立術

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仕事と育児を両立するために必要なのは、気合や根性ではありません。大切なのは、時間とエネルギーの使い方を見直し、無理なく回る形に整えることです。
ここでは、今日から取り入れられる現実的な工夫を紹介します。
家事の時間を減らす
まず見直したいのは、家事にかかる時間そのものです。ロボット掃除機や食洗機などの時短家電、家事代行、宅配食材サービスを活用すれば、「自分がやらなくてもいい家事」は確実に減らせます。頼ることは手抜きではなく、生活を回すための選択といえます。
“やらない家事”を決める
すべてを完璧にこなそうとすると、両立は苦しくなります。「毎日掃除しない」「アイロンは最低限」「夕食は簡単でOK」など、あらかじめ“やらない家事”を決めておくことで、心の負担を大きく減らせるでしょう。
タスクを見える化する
頭の中で管理していると、常に考え続ける状態になり疲れてしまいます。家事・育児・仕事のタスクを書き出し、見える化することで、「今やること」「後回しでいいこと」が整理されます。共有アプリやメモを使えば、夫婦での認識ズレも防げるでしょう。
夫との役割分担の見直し
役割分担があいまいだと、結局どちらかに負担が集中します。「手伝う」ではなく、「担当する」形で分けることがポイントです。感情論ではなく、具体的な作業内容を基準に話し合うことで、協力関係が築きやすくなるでしょう。
朝やることを減らし、夜の準備へ移行する
朝は時間も気持ちも余裕がなくなりがちです。できることは前日の夜に回し、朝の負担を減らしましょう。保育園・学校の準備、服の用意、持ち物チェックなどを夜に済ませるだけでも、朝の慌ただしさは大きく変わるでしょう。
通勤や待ち時間を上手に活用する
通勤時間や病院・習い事の待ち時間は、貴重な隙間時間です。スマホで予定確認や簡単なタスク整理をするだけでも、帰宅後の負担を減らせます。「まとまった時間がないから何もできない」と思わず、小さな時間を味方につけましょう。
夫とのコミュニケーション改善法

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仕事と育児の両立を続けるためには、夫との協力が欠かせません。しかし、疲れているときほど伝え方がきつくなり、すれ違いが生まれやすくなるでしょう。ポイントは「気持ちをぶつける」のではなく、「分かる形で共有する」ことです。
「事実+具体的な依頼」で伝える
不満や感情をそのまま伝えると、相手は責められていると感じやすくなります。まずは事実を伝え、そのうえで具体的に何をしてほしいかを明確にしましょう。
例えば、「平日は私が保育園の準備を全部していて朝がギリギリ。週に2日は送りをお願いできる?」など、行動がイメージできる伝え方が効果的だという声が聞かれました。
共有アプリ等で情報を見える化する
家事や育児のタスクは、見えないと「気づかれない負担」になりがちです。カレンダーアプリや家事分担アプリなどを使って予定やタスクを共有すると、「知らなかった」「聞いてない」を防げます。言葉で何度も説明するストレスも減るでしょう。
夫の行動は“褒めて伸ばす”
協力してもらえたときは、小さなことでも言葉にして伝えましょう。「助かった」「ありがとう」の一言は、次の行動につながります。完璧さを求めすぎず、「やってくれたこと」に目を向けることが、協力関係を続けるコツです。
感情ではなく役割の話をする
疲れているときほど、気持ちの話になりがちですが、すれ違いの原因になりやすいポイントでもあります。「あなたは分かってくれない」という訴えより、「この作業を誰が担当するか」という役割の話に置き換えてみましょう。問題を感情ではなく仕組みとして扱うことで、冷静な話し合いがしやすくなるでしょう。
【両立が難しいときは】頼れる外部サービス・制度
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仕事と育児の両立がつらいと感じたとき、頼れる先があることを知っているだけでも心は軽くなります。すべてを家庭内で解決しようとしなくて大丈夫です。状況に応じて外部の力や制度を上手に使うことも、大切な選択といえます。
日常の負担を減らすためのサポート
病児保育/一時保育は、子どもの急な発熱や用事があるときの心強い味方です。事前登録が必要な場合が多いため、余裕のあるときに情報を調べておくと安心でしょう。また、保育所等の支援サービスには、延長保育や預かり保育など、家庭の事情に応じた柔軟な対応が用意されていることもあるようです。
家事代行やベビーシッターを利用すれば、掃除や料理、送迎などの負担を一時的に減らすことができます。「毎週必ず」ではなく、「忙しい時期だけ」「月1回だけ」など、必要に応じた使い方もできるようです。
働き方と心を支える制度・相談先
職場で利用できる時短勤務や両立支援制度があれば、無理をせず活用することを検討しましょう。制度があっても使いづらい場合は、人事担当や上司に相談することで調整できるケースもあるようです。
また、どうしてもつらいと感じるときは、保健師や地域の子育て支援窓口など、専門職に話を聞いてもらうのも有効です。悩みを言葉にすることで、自分では気づかなかった選択肢が見えてくることもあるかもしれません。
【まとめ】「全部できなくていい」から両立は始まる
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今回の記事では、両立が難しい理由を整理しながら、負担を減らす具体策や、頼れる制度・心を守るヒントなどについてご紹介しました。
仕事と育児を完璧に両立できる人はいません。うまくいかないと感じるのは、あなたの努力不足ではなく、両立そのものが大きな負担を伴うものだからです。まずは「できていない自分」を責めるのをやめることが、最初の一歩になります。
すべてを一度に変えようとせず、家事を減らす、頼れる制度を使う、周囲に助けを求めるなど、できることから少しずつ取り入れていきましょう。自分のペースで続けられる形を見つけることが、心と生活を守るいちばんの近道といえます。
