「子育てがつまらない」と感じるのはなぜ?原因と心がラクになる考え方


※写真はイメージ(Adobe Stock/kapinon

 

子どもと過ごす毎日は、本来なら幸せなはずなのに。ふとした瞬間に「子育てって、なんてつまらないんだろう」と感じて、そんな自分に罪悪感を抱いていませんか?

結論から言えば、そう思うのはあなたが母親失格だからではなく、日々を一生懸命に過ごし、社会的な刺激や達成感から遠ざかっているからこそ起こる、自然な反応です。

この記事では、子育てがつまらなく感じる理由を言語化し、自分を責めずに済む視点や、心が少しだけ軽くなる考え方をお伝えします。

読み終わる頃には、どんよりとした視界が少しだけ晴れ、自分の本音を優しく認められるようになるはずです。

 

この記事でわかること

 ✔子育てがつまらなく感じる理由
 ✔その感情の正体
 ✔心が少し軽くなる考え方

 

子育てがつまらなく感じる理由は?

毎日がルーティンで刺激が少ない

※写真はイメージ(Adobe Stock/polkadot)

 

子育ては、おむつ替えや食事、寝かしつけといった細かな作業の果てしない繰り返しです。

昨日と今日、そして明日の区別がつかなくなるような単調なサイクルの中で、知的な刺激や変化を求めるのは、人間として健全な欲求です。

この変化のない環境が長く続くと、脳の報酬系が刺激されにくくなり、面白みを感じられなくなるのは当然のこと。

つまらなさを感じるのは、あなたの愛情不足ではなく、単に環境が「凪」の状態にあるからです。

 

会話が成立しない時期の孤独感

乳幼児期の子どもとは言葉による双方向のやり取りが難しく、一日中誰とも大人らしい会話をせずに過ごすことも珍しくありません。

どれだけ一生懸命に語りかけても返ってくるのは泣き声や喃語だけで、知的な交流に飢えてしまうのは当然の反応です。

社会から切り離されたような孤独感は、対等な人間関係を大切にしてきたあなたの「社会性」の裏返し。

言葉の通じない相手と密室で過ごす時間は、想像以上に精神的なエネルギーを消耗させます。

 

成果や達成感が見えにくい

仕事のように数値化された成果や、明確な評価基準がない子育ては、達成感を得ることが非常に難しいです。

今日一日、一体何を成し遂げたのかと自問し、ただ「生かしただけ」と虚しさを覚えることもあるでしょう。

内閣府の調査でも、子育て世代が社会的な孤立感や、周囲からの承認の不足を感じやすい実態が報告されています。

成果が見えにくい中で24時間体制を維持していること自体、本来は称賛されるべき偉業なのです。

 

参考:内閣府|令和4年度 孤独・孤立に関する実態調査

 

社会とのつながりが薄れる感覚

子ども中心の生活になると、世の中で起きているニュースやトレンドが遠い世界の出来事のように感じられることがあります。

同世代がキャリアを積んだり自由に遊び歩いたりしている姿をSNSで目にすると、自分だけが止まった時間の中で取り残されているような感覚に陥りがちです。

社会の歯車から外れてしまったような焦燥感が、今目の前にある子育てを「自分を縛り付けるつまらないもの」として認識させてしまうのです。

 

自分の時間・役割がなくなった感覚

かつての自分は「一人の女性」や「専門職のプロ」として個人の名前で生きていたのに、今は「〇〇ちゃんのママ」という役割が生活のすべてを占拠していませんか。

自分の好きな服を着て、好きなときに寝て、好きなものを食べる。そんな当たり前の自己決定権を奪われた状態では、人生に対する主導権を失ったと感じて当然です。

自分が何者だったのか分からなくなる虚無感が、毎日の景色から彩りを奪い、つまらなさを増幅させています。

 

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子育てがつまらないと感じやすい時期・状況

乳幼児期

特に生後間もない時期から1歳前後までは、子どもの反応が予測しにくく、お世話のルーティンが生活の大部分を占めます。

笑ったり歩いたりといった劇的な変化もたまにはありますが、それ以外の時間は反応の少ない、ひたすら単調な作業の積み重ねです。

子どもが自分の意思を言葉で伝えられない時期は、どうしてもお世話の「作業感」が強まってしまい、それを楽しいと感じられない自分に悩んでしまうママが多い傾向にあります。

 

ワンオペ・共働きで余裕がないとき※写真はイメージ(Adobe Stock/buritora)

 

物理的な余裕のなさは、真っ先に心の余裕を奪います。

頼れる人が周囲にいないワンオペ状態や、仕事と家事に追われる共働きの生活では、毎日は「こなすべきタスク」の連続になります。

疲れ果てた状態では、どんなに可愛い我が子の姿も、楽しむための心のセンサーが作動しなくなってしまいます。

 

環境の変化があったとき

産後すぐの時期や、引っ越し、あるいは育休からの復職といった大きな環境の変化は、多大なストレスを伴います。

新しい生活リズムに馴染もうと神経を尖らせている時期は、心に「面白がる」ための余白が全くありません。

慣れない環境で必死に自分を適応させようとしているときは、生存本能が優先され、楽しみや喜びといった感情が後回しにされてしまいます。

今は刺激を楽しむ余裕がない時期なのだと、自分を許してあげることが大切です。

 

自分を後回しにし続けているとき

子どものため、家族のために自分の欲求を抑え込み続けていると、次第に自分の心が麻痺していきます。

「私が我慢すればいい」と自分を削る生活は、一時的には回っても、長期的には人生に対する意欲を減退させます。

自分自身の楽しみや休息を極限まで後回しにしている状況下で、子育てだけを楽しいと思えるはずがありません。

自分をケアできていないという事実が、日々の生活を苦行のように感じさせてしまっているのです。

 

「子育てがつまらない=愛情がない」ではない

※写真はイメージ(Adobe Stock/taka)

 

子どもを大切に思う愛情と、今の時間が楽しいと感じる感情全くの別物です。

砂遊びや読み聞かせを退屈に思うのは単に対象への興味の問題であり、あなたの愛情不足ではありません。

特に激しい疲労睡眠不足脳のセンサーを鈍らせるため、楽しめないのは自分を守るための防衛反応とも言えます。

人生に四季があるように子育てにも「冬の時期」があり、淡々とこなすだけの期間があっても自然なことです。

何より、親の価値は「楽しんでいるか」ではなく、今日まで子どもを無事に生かしてきたという事実にあります。

つまらないと感じる本音を抱えたままでも、あなたは立派に責任を果たしている最高の母親なのです。

 

子育てがつまらないと感じたときにできる「小さな行動」

つまらない気持ちを言語化する

※写真はイメージ(Adobe Stock/junasaji)

「つまらない」という感情を心の奥底に封じ込めると、それは形を変えて深い罪悪感や怒りとして蓄積されます。

まずは、ノートに書き出す信頼できる相手に話すなどして、自分の気持ちを言葉にしてみましょう。

「あぁ、私は今つまらないと思っているんだな」と客観的に認めるだけで、感情の濁りが少しずつ抜けていきます。

蓋をしていた本音を外に出すことは、自分自身の心との和解であり、最初の癒やしのステップになります。

 

子ども中心以外の時間を少し作る

一日の中で数分でもいいので、母親という役割から完全に解放される時間を確保しましょう。

温かい飲み物をゆっくり飲む、好きな音楽を聴く、あるいはただボーッとする。その時間は、子どものことを考えないことを自分に許可します。

カレンダーに「予定」として自分の時間を書き込むのも有効です。

子ども中心の世界から一時的に脱出する習慣が、完全に止まってしまっていたあなたの「自分の時間」を再び動かし始めます。

 

大人との会話・情報に触れる

子どもの話題以外の「大人の世界」に意識的に触れるようにしましょう。

趣味のニュースをチェックしたり、友人と育児に関係のない雑談をしたりすることは、脳に新鮮な酸素を送り込むようなものです。

支援センターなどでも、あえて自分の興味がある分野の話を振ってみるのも良いでしょう。

一人の自立した大人として世界と繋がっている感覚を取り戻すことで、子育てによる閉塞感が少しずつ緩和され、気持ちが前向きになります。

 

「楽しまなきゃ」を手放す

「子育てを楽しまなければならない」という思い込みこそが、最も疲れさせている原因かもしれません。

今は修行の時期、あるいは単なる義務として淡々と過ごすと決めてしまうのも一つの手です。

楽しむことを目標から外すと、意外にも肩の力が抜け、時折見せる子どもの可愛い仕草にふと心が緩む瞬間が訪れます。

無理に楽しもうとする努力をやめることは、自分を追い詰める「べき論」から自由になるための近道です。

 

日々のルーティンに小さな変化を入れる

単調な毎日に、あえて小さな「ノイズ」を混ぜてみませんか。

散歩のコースを変える、いつもは行かないお店で食事を買う、あるいは部屋の模様替えをする。こうした些細な変化が、脳に「新しい情報」として認識され、退屈な感覚を刺激します。

子どもとの遊びが苦痛なら、自分がやりたかったことを子どもを巻き込んでやってみるのも良いでしょう。

あなたの「やりたい」を優先することが、生活に意外な彩りを与えてくれます。

 

子育てがつまらないと感じたときに試してほしいこと

※写真はイメージ(Adobe Stock/78art)

 

子育てを“作業”ではなく“観察”に変えてみる

子どもを「育てるべき対象」と思うと、できないことに目が行きストレスになります。

しかし、一人の「未知の生物」として観察する視点を持つと、少しだけ興味が湧いてくることがあります。

できる・できないで評価せず、指の動きや不思議なこだわりをただ眺めてみましょう。

何もしなくていい時間を作り、少し引いた距離から観察するだけで、育児の「重さ」が「興味」へと変わり、心の負担が軽減されることがあります。

 

子育てと関係ない刺激を入れてみる

脳の育児以外の領域を意図的に刺激しましょう。大人向けの少し難しい本を読んだり、字幕付きの映画を鑑賞したり、好きなアーティストの音楽に没頭したりします。

SNSでも、あえて育児アカウントのフォローを外し、美しい建築や最新技術、美味しいお店の情報など、自分の知的好奇心をくすぐるものだけを選ぶ時間を作ります。

心がほんの少し「自分のため」に動くだけで、育児による閉塞感は驚くほど和らぎます。

 

自分の「好き」「得意」を少しだけ取り戻す

出産前に夢中になっていたことや、自分の得意分野を思い出してみましょう。

忙しい毎日の中で完璧に再開するのは難しくても、5分だけ関連情報に触れたり、道具を眺めたりするだけでも十分な効果があります。

昔の自分と再接続することで、「自分自身がここにいる感覚」が蘇ります。

お母さんとしてだけではなく、あなた自身の個性を大切に扱う時間は、枯渇しそうな心のエネルギーを満たすための最良の処方箋となります。

 

子育ての中に“楽しさ”を無理に見つけなくていい

※写真はイメージ(Adobe Stock/yapiko)

 

今この瞬間に楽しさを感じられなくても、数年後に「面白い経験だった」と思える日は必ず来ます。

リアルタイムの楽しさに固執せず、今は「ただ過ごしているだけ」で自分に合格点を出しましょう。

人生には何をやっても手応えがない「凪の時期」があるため、無理に自分を奮い立たせず、省エネモードで淡々と過ごす自分を許してください。

また、SNS上の姿と自分を比べるのはやめましょう。内閣府の調査でも多くの家庭が孤独や負担を感じているのが実態であり、他人の物差しで幸せを測る必要はありません。

自分にとって心地よいペースを最優先することが、心の安定を守る最強の防衛策になります。

 

参考:内閣府|令和4年度 孤独・孤立に関する実態調査

 

まとめ

※写真はイメージ(Adobe Stock/K+K)

 

子育てを「つまらない」と感じてしまう自分を、どうか責めないでください。

それはあなたが社会との接点を求め、自分自身の人生を大切に思っているからこそ湧き上がる、人間らしい感情です。

単調な日々の中で孤独を感じるのは、誠実に目の前の命を守り続けている証拠でもあります。まずはその本音を認めて、小さなことから自分を甘やかしてあげましょう。

少しずつ自分の「好き」を取り戻し、自分自身を大切に扱うことができれば、閉ざされた視界は必ず開けていきます。

 

 

 


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