子育てに安心・快適!新築住宅で注目すべき性能は?子どもの健康を守る家づくりガイド

AdobeStock_435984515※写真はイメージ(Adobe Stock/tamayura39)

「子どもに健康で安全な環境を用意したい」「夏も冬も快適に過ごせる家にしたい」「家族の将来を考えると、住宅性能にもこだわりたい」このような想いを抱える子育て世帯の方は多いかもしれません。
子どもが安心して成長できる環境を整えるには、「快適」「安全」「省エネ」の三拍子そろった家づくりがカギとなります。
今回の記事では、新築住宅で注目すべき性能をご紹介します。断熱性・気密性・耐震性・省エネ性能といった住宅の基本性能を備えた住宅は、健康面だけでなく経済面でも家族をしっかり支えてくれます。

快適な子育てに「住宅性能」が大事な理由は?

子どもの健やかな成長のためには、「住宅の性能」がとても重要です。なぜなら、子どもが大人よりも空気の質や温度変化に敏感で、体への影響を受けやすいからです。

たとえば、室内の空気が汚れていたり、湿度が高すぎたりすると、アレルギーや喘息を引き起こすリスクが高くなるといわれています。カビやダニ、PM2.5などの目に見えない有害物質から子どもを守るには、高い気密性・断熱性、そして計画的な換気ができる住宅が欠かせません。

また、部屋ごとの温度差が大きい家では、冬場に寒い脱衣所やトイレでヒートショックを起こす危険もあるといわれています。これは高齢者だけでなく、子どもにも関係するリスクです。家全体の温度を一定に保てる断熱性能の高い住宅なら、風邪をひく原因になる冷えも防ぎやすく、家族みんなが安心して暮らせます。

このように、住宅性能は単なる「住み心地」の話ではなく、子どもの健康を守るための土台です。快適さだけでなく、安全性や衛生面にも直結するので、子育て世帯にとって非常に大切なポイントです。

高性能住宅の4つのメリット

高性能住宅は、子育て世帯を中心に注目を集めています。具体的に、断熱性・気密性・省エネ性・耐久性などが高い住宅のことを指し、「長期優良住宅」や「ZEH(ゼッチ)住宅」などがその代表です。実際に住んでみると、さまざまなメリットを感じる方が多いようです。

4つのメリットをご紹介します。

年間を通して快適に過ごせる

高性能住宅は外気の影響を受けにくく、室内の温度や湿度を安定して保ちやすい構造になっています。つまり、夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことができます。エアコンに頼りすぎることなく、一年中快適な暮らしが実現します。

特に、赤ちゃんや小さな子どもがいる世帯では、過ごしやすい室内環境が健康や生活リズムにも良い影響を与えるでしょう。

光熱費を節約できる

AdobeStock_1422927786※写真はイメージ(Adobe Stock/78art)

高断熱・高気密の家は、冷暖房効率が非常に良くなります。エアコンの稼働時間が短くなり、光熱費が大幅に抑えられるのが大きな魅力のひとつです。

特にZEH住宅などでは、太陽光発電による自家発電+省エネ機器の導入で、電気代が実質ゼロまたはプラスになるケースもあるようです。長期的に見れば、初期コスト以上の経済的メリットがあります。

家の寿命が長くなる、メンテナンス費用が抑えられる

高性能住宅は、湿気・結露・温度差などによる劣化を最小限に抑える設計がされています。これにより、構造材の腐食やカビの発生を防ぎ、家そのものが長持ちします。また、長期優良住宅は定期的な点検やメンテナンスが計画的に行われる設計になっており、大規模な修繕の必要が少なく、維持コストも抑えられます。

補助金や税制の優遇措置を受けられる

高性能住宅は、国や自治体が推進しているため、補助金制度や住宅ローン減税、固定資産税の軽減措置などさまざまな優遇を受けられることがあります。

たとえば、ZEH住宅では数十万円の補助金が支給されることも。家計の負担を減らしつつ、将来の資産価値も高められる点で、大きなメリットといえるでしょう。

高性能住宅は、単なる「いい家」ではなく、家族の健康・家計・暮らしやすさを総合的に支えてくれる住まいです。子育てを見据えた家づくりを考えるなら、性能面は重要なポイントです。

子育て世帯が新築住宅で重視すべき住宅性能5選

子どもの健康や安全、そして将来を見据えた家づくりには「住宅性能」のチェックが欠かせません。ここでは、子育て世帯が特に重視すべき5つの住宅性能を紹介し、それぞれのポイントとメリットを詳しくご紹介します。

1. 断熱性能・気密性能(HEAT20・G2レベル以上が目安)

子どもの体は大人よりも気温の変化に敏感です。高断熱・高気密な住宅であれば、部屋ごとの温度差が少なく、冬のヒートショックや夏の熱中症リスクを抑えることができます。

また、冷暖房の効率が良くなるため、エアコンを少ない電力で効果的に使えるのも大きなメリットといえます。

特にHEAT20が推奨するG2レベル以上の断熱性能を確保することで、年間を通じて快適な室温を保ち、子どもの健康的な生活環境が整います。

出典:「検討会への提言」/国土交通省

2. 空気環境・換気システム(24時間換気、第一種換気・熱交換型)

AdobeStock_1115011700※写真はイメージ(Adobe Stock/tiger)

子どもの健康を守るうえで、室内の空気環境も非常に重要です。ハウスダストや花粉、PM2.5、ウイルスなど、目に見えない有害物質は呼吸器系のトラブルやアレルギーの原因になります。

その対策として有効なのが、24時間換気システムの導入です。特に「第一種換気(機械で給気・排気を行うタイプ)」や「熱交換型換気」であれば、空気の清潔さを保ちながら室温をキープできるため、快適性と健康の両立が可能です。小さな子どもが長時間過ごす室内だからこそ、空気の質にはこだわるという方も多いでしょう。

3. 省エネ性能(ZEH水準を意識)

省エネ性能は、家計にも環境にも大きく関わってくる要素です。高性能な断熱・気密仕様に加え、太陽光発電や高効率設備(エコキュート・LED照明など)などを組み合わせることで、エネルギー消費を大幅に削減できます。

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)水準を意識した家なら、年間の光熱費が実質ゼロに近づくこともあるようです。光熱費を抑えることで、教育費や生活費など子育てにかかる他の支出にお金を回せるというメリットも得られます。

4. 耐震性能(耐震等級3を目指そう)

地震の多い日本では、耐震性能は命を守る最重要項目です。住宅の倒壊リスクを最小限に抑える設計が求められます。

耐震等級は1〜3の等級で評価され、等級3が最も高いレベル。これは「災害時の拠点となる建物(病院や消防署など)」と同じ耐震基準で設計されていることを意味します。家の安全性は、家族の命を守る根幹。新築時には、耐震等級3の取得を前提に検討するのがおすすめです。

出典:「新築住宅の住宅性能表示制度ガイド」/国土交通省

5. 耐久性・メンテナンス性

子育て世帯にとって、家は何十年も住み続ける場所です。だからこそ、長期的な視点で「耐久性」や「メンテナンスのしやすさ」も重視するといいでしょう。

高性能な建材や外壁、屋根材を選ぶことで、経年劣化や腐食、カビの発生を抑え、将来的な修繕コストを大幅に削減できます。また、「長期優良住宅」認定を取得すれば、住宅ローン控除や固定資産税の軽減などの優遇措置も受けられます。

実際にどんな基準を満たしている家がいいの?

「性能の良い家」とはどのような住宅なのでしょうか?「性能の良い家」にはさまざまな基準があります。

家族が安心して長く快適に暮らせる家を選ぶためには、国の認定制度や第三者評価の基準をチェックすることがとても重要です。ここでは、信頼できる4つの代表的な住宅性能基準について見てみましょう。

長期優良住宅認定

長期優良住宅は、国が定めた基準に基づき「長く安心して住み続けられる家」として認定された住宅です。

具体的には、以下のような性能や条件が求められます。

  • 劣化対策(構造材が長持ちする工夫)
  • 耐震性(耐震等級2以上が基本)
  • 省エネルギー性(断熱性能など)
  • 維持管理・更新のしやすさ
  • 可変性(将来の間取り変更に対応)
  • 居住環境(周辺への配慮)
  • 住宅履歴情報の整備
  • 維持保全計画の作成

長期優良住宅の認定を受けることで、住宅ローン控除の優遇・固定資産税の減額・登録免許税の軽減など、税制上の優遇措置を受けられるメリットも多くあります。長く住み続けることを前提に家を建てるなら、長期優良住宅の取得は大きな安心材料になるでしょう。

出典:「長期優良住宅のページ」/国土交通省

ZEH(ゼッチ)住宅

AdobeStock_292796277※写真はイメージ(Adobe Stock/yamashou)

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)は、使うエネルギーよりも創るエネルギーの方が多くなる住宅のことです。

具体的には以下のような要件を満たす住宅が対象となります。

  • 高断熱・高気密(省エネ住宅の基盤)
  • 高効率設備(LED照明・エコキュートなど)
  • 太陽光発電による創エネ

ZEH住宅に住むことで、冷暖房・給湯・照明などのエネルギー消費を大きく減らし、電気代を抑えることが可能です。

また、政府のZEH普及政策により、新築時に補助金を受け取れる制度もあり、初期コストの一部をカバーできるのも魅力のひとつです。

出典:「ZEH・LCCM住宅の概要」/国土交通省

BELS評価(ベルス)

BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)は、建物の省エネ性能を第三者機関が評価し、★マークで5段階表示する制度をいいます。

  • ★の数が多いほど、省エネ性能が高い
  • 住宅・非住宅問わず評価可能
  • 主に「一次エネルギー消費量」から性能を評価

住宅性能を数値とランクで「見える化」する制度のため、購入者・施主にとって信頼性のある判断材料になります。

BELS評価書を取得しておくことで、将来的な資産価値や売却時の訴求力にもつながります。

出典:「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)について」/一般社団法人住宅性能評価・表示協会

住宅性能表示制度の活用

住宅性能表示制度は、国土交通省が推進する住宅の性能を項目ごとに評価・表示する制度です。
評価は第三者機関によって行われ、以下のような項目で数値化されます。

  • ●    耐震性(耐震等級1〜3)
  • 劣化対策
  • 耐火性能
  • 省エネ性能
  • ホルムアルデヒド対策(空気環境)
  • 断熱等性能
  • 断熱等性能等級(断熱性・気密性の高さ)

住宅性能表示制度を活用することで、客観的に性能を比較・把握しやすくなり、安心して住宅を選ぶことができます。

また、万が一トラブルが発生した場合も、消費者保護の仕組み(住宅紛争処理支援制度)を利用できるというメリットもあります。

出典:「住宅性能表示制度 かんたんガイド」/国土交通省

子どもたちの未来を守るために、住宅性能にこだわろう!

AdobeStock_270147645※写真はイメージ(Adobe Stock/taka)

今回の記事では、新築住宅で注目すべき性能をご紹介しました。子育て世帯の新築住宅は、断熱性・気密性・耐震性・省エネ性能が重要です。高性能な住宅は、健康面だけでなく経済面でも家族をしっかり支えてくれます。

初期費用だけでなく、光熱費やメンテナンス費用を抑える視点も、これからの家づくりには欠かせません。無理のない予算の範囲内で、賢い家づくりを進めましょう。

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