【子育て世帯向け】住宅展示場の選び方・見学のコツは?完全ガイド
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「子育てしやすい家を建てたい。でも、住宅展示場って何を見ればいいの?」「住宅展示場は子ども連れでも安心して見学できる?」といったお悩みはありませんか?このようなお悩みを抱える子育て世帯の方に向けて、今回の記事では、住宅展示場の選び方から見学のポイントや子ども連れで行く際の注意点などについてご紹介します。住宅展示場を正しく選んで準備していけば、「理想の暮らし」をリアルに体感できる貴重なチャンスになるかもしれません。
住宅展示場に行くメリットは?
仕事がお休みの日に子どもを連れて、わざわざ住宅展示場に行くことに不安を感じるという方もいるでしょう。さっそく住宅展示場に行くことのメリットについて見てみましょう。
実際のモデルハウスで「リアルな生活」を体感できる
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実際のモデルハウスでは、間取りや部屋の広さ、動線、収納の位置などを、図面ではなく実際に歩いて体験できます。例えば、「リビングからキッチンが見える間取りが子育てにいいって聞くけど、どんな感じ?」という疑問にも、モデルハウスなら即体感することができます。
複数の住宅メーカーを比較できる
住宅性能(断熱性・耐震性・空調システムなど)やデザイン、仕様の違いが一度に比較できるのが展示場の魅力です。見学しながら「この収納の工夫は便利そう」「この素材は掃除が楽そう」など、実際にみることで気づくことがたくさんあります。
最新の子育て向け設備をチェックできる
家事ラク動線や回遊型の間取り、子どもの安全性を考えた設計など、今どきの住宅の工夫を目で見て確認できます。ネットやカタログでは伝わらない細部まで確認できる貴重な機会です。
プロに直接質問・相談できる
住宅展示場では、ハウスメーカーの営業担当や住宅アドバイザーと直接話せるため、疑問や不安もその場で解決することができるかもしれません。住宅ローンや土地探し、補助金制度などのアドバイスも受けられる場合があります。
子育て世帯の住宅展示場の選び方とポイント
子育て世帯が住宅展示場に行く場合、どのような選び方・ポイントがあるのでしょうか?以下に6つご紹介します。
1.「総合展示場」と「単独展示場」どちらを選ぶべき?
総合展示場(住宅公園)とは、複数のハウスメーカーが集まっており、一度に複数のモデルハウスを比較できるものをいいます。時間のない共働き家庭にとって、効率的に情報収集ができるのがメリットです。
一方、単独展示場は、特定メーカーの家をじっくり見られるものをいいます。ある程度メーカーが絞れている場合におすすめです。
なお、初めて住宅展示場に行く場合は「総合展示場」がおすすめです。
2.子育て世帯にやさしい展示場を選ぶ
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住宅展示場では、さまざまな子育て世帯向けのサービスを設けていることが多いようです。特に、以下のサービスがあるかどうか確認しておきましょう。
- 授乳室やおむつ替えスペース
- キッズスペースや託児サービスの有無
- ファミリー向けイベントの有無
授乳室やおむつ替えスペースは乳幼児連れなら必須のスペースといえます。どこにあるのか確認しておくといいでしょう。
住宅展示場によっては、キッズスペースや託児サービスがあるところもあります。安心して相談・見学できる環境が整っているかがわかるので、有無を確認しておきましょう。
また、週末などにファミリーイベントを開催している住宅展示場もあります。親も子どもも楽しめる工夫がある展示場は、見学の質がグッと高くなるかもしれません。
住宅展示場に関する情報は、公式サイトで事前にチェックしておくと安心です。
3.出展ハウスメーカーを事前に確認
住宅展示場に行ったけれど、見てみたかったハウスメーカーのものがなかったということがあるかもしれません。事前に「気になるハウスメーカーが出展しているか」「子育て向けの設計に強い会社があるか」などを調べておくと、目的をもった見学ができるでしょう。比較検討したいメーカーが出展している展示場を選ぶことがポイントです。
4.アクセス・立地の利便性も重視
住宅展示場のアクセスや立地の利便性についても確認しておきましょう。特に子どもを連れて行く場合、駐車場の有無やベビーカーでの移動のしやすさなどをチェックします。
子どもが疲れてしまわないよう、車で1時間以内の住宅展示場を目安にしましょう。
5.混雑する時間帯を避ける
子どもを連れて行く場合、住宅展示場が混雑する時間を避けることも重要です。最も落ち着いて見学できるのは、平日午前中のようです。仕事の都合などで土日しか行けない場合もあるかもしれません。そのような場合は事前予約をしておくとスムーズな案内が可能になります。
6.見学したい住宅タイプを明確にしておく
「平屋」「二階建て」「二世帯住宅」など、自分たちのライフスタイルに合った構造を事前に決めておくと、見学の質が高まります。そのほかにも間取りや設備も気になるものを事前にピックアップしておくといいでしょう。子育て視点なら、「家事動線」「回遊設計」「収納の工夫」がポイントです。
住宅展示場を見学する前に必要な準備
住宅展示場の見学前には、いくつか準備しておきたいポイントがあります。
事前に家族で話し合う
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まずは、家族で理想の暮らしについて話し合うことが大切です。家族で必要な部屋数や希望の間取り、家事や育児がしやすい動線などを共有し、自分たちの住まいに求める条件を整理しておきましょう。メモやノートに書き出してみるといいかもしれません。
気になるハウスメーカーをリストアップ
次に、気になるハウスメーカーを事前にリストアップしておくことです。見学当日に迷うことなく効率的に回ることができるでしょう。また、予算の目安や住宅ローンの仕組みについても調べておくと、担当者との相談がスムーズになります。
スケジュール組みと見学予約
住宅展示場では、たくさんのモデルハウスを回ると情報が混乱してしまうことがあります。1日あたり3〜4棟を目安に見学スケジュールを立てるのが理想的です。さらに、混雑を避けてじっくり案内してもらうためには、事前に見学予約を取っておくことをおすすめします。
見学時にチェックすべきポイント
住宅展示場を訪れた際は、ただ住まいの雰囲気を楽しむだけでなく、「自分たち家族にとって本当に暮らしやすい家かどうか」を見極める視点が欠かせません。ここからは、子育て世帯が特に注目しておきたいチェックポイントを項目ごとにご紹介します。
部屋の広さや天井の高さ
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部屋の広さや天井の高さを体感して、実際に生活したときの快適さを確認しましょう。
モデルハウスでは、実際にその場に立ってみることで「広いと感じるか」「天井が高くて開放感があるか」など、数字だけでは分からない居心地を体感できます。家族で過ごすリビングや子ども部屋など、それぞれの空間が快適かどうかを確認しましょう。
設備や収納
設備や収納を確認することは、家事や子育てのしやすさに直結するため、それぞれの場所の設備や収納はしっかりチェックしておきましょう。
キッチン・洗面所・浴室などの住宅設備の使い勝手や、収納スペースの位置・容量は、毎日の生活に大きく影響します。
また子ども用品をしまいやすい収納や、食洗機・乾燥機など時短につながる設備が整っているかどうかもチェックしておきたいポイントです。
間取りの動線
家事動線や生活動線も、住みやすさを左右する大切な要素です。特に洗濯・料理・育児をスムーズに行える動線か確認することが重要です。
洗濯から干す・畳む・しまうまでがスムーズにつながっているか、料理中も子どもの様子を見守れるかなど、日常の動きをイメージしながら間取りの設計を確認しましょう。
住宅性能
断熱・気密・耐震性などの住宅性能や安全性は、見た目だけでは判断できません。断熱性や気密性に優れた家は、夏は涼しく冬は暖かく過ごせるだけでなく、冷暖房のコストも抑えられます。住宅性能や構造の説明にも耳を傾け、性能面にも注目してみてください。
営業担当者の対応
見学の際には、案内してくれる営業担当者の対応も重要なチェックポイントです。こちらの希望や質問に丁寧に答えてくれるか、知識が豊富か、無理な営業をしてこないかなどをチェックしましょう。家を建てるにあたって、長く付き合える信頼できる相手かどうかを判断しましょう。
見学当日の流れ
住宅展示場を見学する当日は、限られた時間の中で少しでも多くの情報を得たいと思っている方が多いでしょう。そのためには、見学当日の流れをあらかじめ把握しておくことが大切です。ここからは、一般的な住宅展示場見学のステップについてわかりやすくご紹介します。
【受付】アンケート記入(家族構成・希望など)
住宅展示場に着いたらまずはじめに、受付で簡単なアンケートに記入します。家族構成や住まいに関する希望、予算感などを記入します。担当者がそのアンケートの内容をもとに案内してくれます。希望がはっきりしていない場合でも、今考えていることを正直に書くとスムーズに見学できるでしょう。
【案内】担当者とモデルハウスを見学(1棟30〜40分)
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次に、営業担当者の案内でモデルハウスを見学します。1棟あたり30〜40分が目安です。間取り、設備、動線などを見ながら、気になる点はその場で質問しておきましょう。写真を撮ったりメモを取ったりしておくと、後で比較しやすくなります。
なお、写真撮影はNGな場合もあるようです。撮影の際は、営業担当者に一声かけて可否を確認しましょう。
【相談】資金や間取り、土地の話をヒアリング
見学後は、資金計画や理想の間取り、土地探しについての相談タイムが設けられることも多くあります。初回は情報収集だけでも構いませんが、気になる点があれば具体的に聞いてみると、家づくりの進め方が明確になるかもしれません。
【比較】2〜3棟を回り、印象をメモ
1日に見学するモデルハウスは、2〜3棟がちょうど良いでしょう。それ以上の数になると、印象が混ざって分かりにくくなることもあります。各棟ごとの印象や良かった点・気になった点を、その都度メモしておきましょう。
【帰宅後】家族で感想を共有し、候補を絞る
見学が終わったら、家に帰ってから家族で感想を共有する時間を持ちましょう。子ども目線での感想も参考になります。印象の良かったメーカーやモデルハウスをピックアップし、今後の比較や商談の候補として整理しておくと、次のステップへ進みやすくなります。
上記の流れを意識しておけば、理想の家づくりにしっかりつながる一歩になります。わざわざ家族で時間を作って展示場まで行っているので、展示場見学が「ただの見学」で終わらないようにしましょう。
子連れで展示場に行く時の注意点&持ち物リスト
小さな子ども連れで住宅展示場を見学する際は、思わぬトラブルを避けるためにも、事前の準備が重要です。
子連れでの見学をスムーズにするための注意点と、あると便利な持ち物をご紹介します。
注意点
まずは、注意点を見てみましょう。
授乳室やおむつ替えスペースの有無を事前に確認
乳幼児を連れて行く場合は、授乳やおむつ替えのタイミングで慌てないためにも、住宅展示場内に専用スペースがあるかを事前にチェックしておくのが安心です。公式サイトや電話で確認しておくと、現地でスムーズに対応できます。
ベビーカーの利用可否を確認しておく
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モデルハウスによっては、階段の昇降や間取りの関係でベビーカーの使用が制限されている場合があります。移動の負担を減らすためにも、ベビーカーが使えるかどうかを確認しておきましょう。ベビーカーが使えない場所がある場合は、抱っこひもなどを準備しておくと安心です。
子どもがぐずったときの対策も考えておく
長時間の見学では、子どもが飽きたり、ぐずってしまうこともあります。そんなときは、無理をせず休憩を挟んだり、展示場スタッフにキッズスペースの案内や対応をお願いするのもひとつの方法です。ファミリー向けの展示場では、子どもに配慮した対応をしてくれることがあるようなので、事前にそのような情報も調べておきましょう。
持ち物リスト
住宅展示場に行く際、以下のものを持って行くと良いでしょう。
- 筆記用具・スマホ(メモや写真撮影用)
- おやつ・飲み物・お気に入りのおもちゃ
- 着替え・おむつ・おしりふきなどのお世話セット
- 抱っこひも
筆記用具とスマホは必ず持参しましょう。見学中は気づいた点や気になる箇所をすぐに記録しておきます。スマホで間取りや設備の写真を撮っておくと、あとで家族と振り返る際にとても便利です。
小さな子どもの水分補給やお腹が空いたときのためにおやつや飲み物を持って行きましょう。また、静かに遊べるおもちゃを用意しておくと、子どもがぐずったときに便利かもしれません。
子どもの急な汚れやトラブルに備えて、着替え一式やおむつ、おしりふきなども忘れずに持参しましょう。特に、屋外を移動する場合やイベント参加がある展示場では、汚れてしまう可能性もあるため、余裕を持って準備しておくと安心です。
上記の子どものお世話グッズと一緒に抱っこ紐も持って行きましょう。住宅展示場でベビーカーが使えない場所があったり、階段の上り下りが多いモデルハウスがあるかもしれません。抱っこ紐を使うと、両手が空くことで見学もしやすくなります。
展示場を見学して、子育てにぴったりの家づくりを!
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今回の記事では、住宅展示場の選び方から見学のポイントや子どもづれで行く際の注意点などについてご紹介しました。
住宅展示場は、単に家の見た目や設備を確認するだけでなく、「子育てにぴったりの家とはどんな家か?」を実際に体感できる非常に貴重な場所です。間取りの工夫、収納の使いやすさ、家事のしやすい動線など、図面や写真だけではわからないリアルな暮らしを五感で確認できる点が大きなメリットです。
住宅展示場に行く際は、事前の情報収集と準備が鍵になります。家族で希望の暮らし方を話し合ったり、見学したいメーカーをリストアップしておくことで、当日の見学をスムーズに進めることができるでしょう。
「理想の暮らし」を実現するには、「どの家が一番いいか」ではなく、「自分たち家族がどんな暮らしをしたいか」を軸に家づくりを考えることが最も重要です。